神様だって追放するんです

垣根聖赤

第1話 追放原因

『お主、追放ね』

『今更流行らんぞ追放なんて』


 ここは神界、人間界と隔離されている別世界である。

 季節は春近く 三月一五日、


 今日俺は、裁判所で神たちに追放されそうになっている。


 「話を引き延ばさず結論だけ言う所はいいがそれ以外が終わってるぞ、まず理由を説明しろよ理由を」

 「これからその理由を話す所だ静かに聞け」

 

身長が高く、白髪のじじ臭い見た目をした男がいる、名を『ゼウス』神の中でも5本の指に入るほどの実力者だ。

 

「まずお主は、この神の住む世界神界と人間の住む世界人間界が何故分け隔てられているか知っているな?」


 「確か、人間と神が一緒にいると世界の均衡が崩れるとかなんとか」


 「まあ、大体あっておるな、詳しく言うと、私たち神と人間をシーソーの端にそれぞれ置くようにし、均衡をギリギリのバランスで成り立たせているわけじゃ、比率で言うと5:5じゃな、だがお主、一月前に自分が何をしたか覚えておるか、」


 「?」


 「あ、俺の能力の新しい可能性と魔力貯蓄について探っているときがちょうど一月前だな」

 

「かっこ良く言うんじゃない、お主が魔力の限界貯蓄にチャレンジするとか言って魔力を限界まで貯めた挙句それを暴発、この神界の魔力密度が異常に高くなってしまたんじゃよ」


 「・・・あ〜ね、へへ」


 「全く、そのせいで世界の均衡が5対5から、3対7にまでなってしまったんじゃぞ貴様」


 「それってそんなにやばいことなの」

 「当たり前じゃ」


 「世界の均衡が崩れるとそれだけシーソが揺れ動くと言うことじゃ、この揺れ幅により異常現象が起き、そしてその揺れの歪みからよからぬ魔のものまで呼び寄せてしまう可能性があるのじゃ」


 「それにこの魔力を外にまで排出するのにかかる時間は途方もない、だからお主を人間界に送り込み、揺れを少しでも抑えようと言う考えじゃな」


 「何か言うことはあるか」

 「このタイプで俺が百悪いことあるんだな」


 「わしらに感謝するんじゃぞ、お主を死刑という話もあったんじゃがわしらが頑張って説得したおかげでなんとか島流しまでで済んだんじゃぞ」


 「ほんとごめんなーゼウス」


  ほんとになんやかんや言っても面倒見がいいな

 

「まあ良い、お主にはこの追放の話と具体的にお主に何をもとめるかを決めねばならん」

            「そういえば、」

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