元アイドル、意外と気付かれない事実を突きつけられる

相内麗

はじめに

 二十一世紀末の日本。人々は失敗を何よりも恐れ積極的な行動を取らなくなっている。これは恋愛に対しても同様であり、特に若者たちは恋愛自体を避ける傾向が強まっている。

 その若者たちの傾向は婚姻数の減少を引き起こし、その結果は出生率の極端な低下となって現れることとなり遂には人口が八千七百万人を切る事態となった。

 このままでは将来の国の存亡にかかわると政府が危機感を露わにし、国の存続を掛けて遂には法律により半ば強制的に婚姻をさせる『婚姻促進に関する特別措置法』を成立させようとしている。

 約二百年ほど前の明治六年(一八七三年)に始まった徴兵制度になぞらえてこの制度は広く国民から徴婚ちょうこんと呼ばれ、法律は徴婚法と略されている。


 この物語は恋愛する勇気がない若者たちが国家による強制的結婚を避けるために勇気を出して小さな一歩を踏み出すことにより、身近となる相手に対して恋愛とは何か、愛することとは何かを考え、やがて真に愛し合う家族となっていく姿を描いたヒューマンドラマである…………はずはなく、ただ単に思い込みが強すぎる自己評価の低いポンコツ野郎たちが繰り広げる勘違いも甚だしいラブコメディーである。

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