恋敗
@cawland
第1話
今日も窓を眺めながら外で他のクラスの体育を流し見をしている。実際こんなことになんの意味もない。すると前から優斗が「蓮当たってるぞ」と意地の悪い笑顔で言ってきた。外を見ていたせいで授業のことなんて入ってきていなかった。数学の先生からの問いに答えられる訳もなく隣の席のえりに答えを教えて貰らい助けてもらった。「蓮と違って私真面目だから」と嫌味を言ってくる。正直えりにはテスト前は毎回数学を教えてもらっているのでぐぅの音も出ない。「キーンコーン」授業は終わり昼休みだ。優斗とふたりで購買に向かいながら「実際えりとどうなの?」とニヤニヤしながら聞いてくる。「べ、別に普通に仲良いだけだし」と学生特有の返しをしてしまった。自分でも嘘をつくのが下手だと改めて思った。そう俺はえりのことが好きだ
なんて事ない始まりだった入学してすぐの一目惚れ。小学校から仲のいい舞が入学前に「私の幼なじみもk高校なんだよね」と見せてきた写真にえりはいた。なんとそのえりと同じクラスになり真っ先に声をかけに行った。「初めまして、もしかして舞と仲いい?」と少し普段とは違う低い声で聞いた。「そうだよ、なんで知ってるの」たわいもないはじまりだった。そこからやんちゃな舞の話で盛り上がり家も自転車で20分くらいの近さだったのでその日一緒に帰った。我ながら大胆な事したと思う。普段なら俯瞰で今のこの状況ほぼナンパじゃんと自己嫌悪に入っていたとこだ。そんなことを忘れるくらいに楽しいそう思える時間だった。
恋敗 @cawland
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