皆さんと1年間、一緒に勉強してもらうロボットの転校生を紹介します。

床の間ん

第1話 唐突



ーーー 春 ーーーー



始業式も終わり、新学年

席替え、あたしには教室の一番後ろの席が決まった。


眠い始業式に続いて、眠い学活、それも今だけ。


眠気なんかこの後、吹き飛ぶんだから。




担任の先生「皆さん、3年生進級おめでとうございます。みなさんと、これから1年間一緒に勉強してもらう…」



 「ロボットのお友達を紹介します。」


ザワザワ ザワザワ


先生「静かにー!」



教室の扉(ガラガラ


カシャン カシャン


スッ(ペコリ


おじぎ、礼儀正しい


銀ピカの、人形? 嘘でしょ?




先生の手には分厚い紙の束、それを眺めている。


先生「えっと、名前、名前、(紙パラパラ)メタ リーディング レボリューション!?」



先生「…」(国語教師兼書道講師(ジーーー



先生「… メタリー君だな。うん。みんな、仲良くするように。」


ーーーーーーーーーーーーーーーー

Meta(超越)

Reading(読解)

Revolution(進化)


 メタリー

ーーーーーーーーーーーーーーーー



メタリー「メタリーです。よろしくお願いします。」(ペコリ


先生「それじゃ、一番後ろに席を用意してあるから…新しいコンセントもあるしな。」


 あたしの隣?


教室の後ろの壁には、今日の朝から付いていた見たこともない大きなコンセント?張り紙[通電中]太いケーブルもそこに巻いてある。この、メタリー?が使うの?



 こっちに来る? 



 コツン キュイン コツン キュイン コツン 足音と、動作音?


先生「おい、聞いてるのか、アイ君、お前の隣の席だから仲良くするんだぞ!」



 あたしは、ソレから目が離せない。


 ちょっと、何あれ?


 コツン キュイン コツン キュイン


  あたしの横を、金属の存在感が通過する

  銀ピカの、女の子?


  細い、ぇ、しなやか…



その銀ピカを覆うのは、女子の制服の上着だけ。


なんだか、マネキンに着せてるみたい。


その制服だけが妙に浮いていて、コレが [クラスメートです] って強引に言い張ってるみたい。



 鉄の作り物 なんだか、怖い。


 鉄(ジッ


 あたしを見た?


 ぁ、顔、緑の瞳…



ーーーー ガラスの瞳の 奥その緑

 それが縁(えにし)の 色なれぱ ーーーー



 ソレは、席に着く。当たり前だけど。



先生「それではー、今日はこれで終わりだが、明日から授業が始まるから  ーーーー    」




先生が言うことなんか耳に入らなかった。


あたしの隣の席に座って、ピクリとも動かない、コレ。この鉄…メタルだからメタリーなの?




さっき絶対、あたしのこと見てたもん。



先生「あーーー 明日からのーーー 」(アイは全然聞いていない。


 


 話は続く…内容、後でリンから教えてもらおっと。





先生「明日も元気に登校するよーに。以上だ。」


当番「起立!きおつけ!礼!」


クラス(シーン



 先生が出ていっても、

 教室は静まり返ったまま。



 もちろん、あたしの隣のこの銀ピカ、メタリーのせいだった。






つづく




 


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