★3 世界観の認識と共有

★3 世界観の認識と共有

見たことも経験したこともないそのということだ。


「科学」をベースにしたジャンルと云えばSF(Science Fiction)である。

「異世界」ベースのジャンルについて、英語では一般的に isekai novel と呼ばれる。より具体的な表現をする場合は Fantasy Novel Set in Another World(異世界ファンタジー小説) などと呼ばれる。


■ 世界観の共有

異世界に欠かせない要素として「魔法・魔術」がある。異世界転生の主人公は「科学」で固められた世界から「異世界」へと転生し「科学」を使って見せて異世界で披露し驚かれたりする。逆に「魔術」を現実世界で使って驚かれる。


そのようなシーンは山程ある。うんざりする程ある。


「科学」的な要素について意図的に排除している作品もある。


どんなジャンルであっても、前提となっている世界観を理解せずに読み進めるのは困難だ。


■ 世界観共有が少し難しい例

西暦1582年の日本が舞台という小説があったとする。


1582年という設定というだけで「本能寺の変があった年」「戦国時代」「織田信長」といったキーワードが出てくる人は、世界観を理解して読み進めることができるだろう。


全くピンと来ない人にとってはその世界観を知らない、もしくは興味がないので、まず読まないだろうけれども、戦国時代の世界観を認識できるようになると読み進めることはできる。


世界各国の人が観ても楽しめるアニメにしたいというのは多くの方々の夢のような目標だと思う。視聴者には「日本の戦国時代」の世界観を理解してもらった上で観てほしいと考えるだろう。


しかし、それを日本の視聴者に要求することは若干難しい。さらには海外の視聴者に要求することはもっと難しい。


日本のアニメータの多くの方々も、当然ながら世界中でヒットする作品を生み出したいと考えているだろう。であるから、おそらく戦国時代を舞台とした作品については「この作品のアニメ化は少し難しい」となるのではないだろうか。


世界中の人が日本の文化や戦国時代の価値観を知っている訳ではない。


しかしながら、ご存知の通り日本のアニメは世界中で人気がある。このことによって日本の独特な文化や価値観はかなり伝わったことだろう。


もしアニメがなかったとしたら、日本は興味・関心を持たれることもない、小さな島国として世界中の人々に認知されていたかもしれない。これは本当に、先人たちに感謝しなければならないことだ。


さて、そこで異世界設定の登場だ。


■ 異世界設定

異世界設定であれば容易に世界観を理解できる。また、海外の人も容易に理解できる。であるからアニメ化しやすいと云えるのではないだろうか。


誰もが抱いている異世界という世界観はRPGゲームに触れたことのある若年層であれば尚更、異世界設定を理解するのは早い。


それはと言える。

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