第2話

夢の中だ。

主人公である私は明晰夢みたいになんでも出来るわけではなく、なにかの流れに沿って行動している。いや、させられている。


異世界召喚のお約束のような流れだ。

気付いたときには魔法陣の上にいて、なんか偉そうな王様が近衛騎士みたいなやつらの後ろでふんぞり返っていた。



さっきまで料理してたんだ。

クリスマスだからって張り切ってグラタン作って彼女の胃袋掴むはずだったんだぞ!?


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私、木村和仁(かずひと)は27歳の社畜だ。

毎日満員電車に揺られ、一応課長という役職はああるが、部下のミスを全て被り、上司には責められ、まぁ中間管理職あるあるの日々を送っている。

そんな私が仕事を続けられている理由がある!

家に天使がいるのだ。

世界で1番可愛い彼女がいて、同棲してもう3年になる。

そろそろ、結婚しようと言うところだった。

クリスマスにプロポーズしようと指輪まで買った。彼女はずっと待っているようだったしな。


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そう思っていた時だ。

残業続きの日に、終電で帰ると彼女にメールした瞬間だった。

私は誰かにぶつかり、そのまま……


死んだと思ったんだ。電車は来ていた。なのに生きている。



……真っ白な空間だ。

最近アニメを見ているんだ、ラノベ?のイセカイモノというやつな気がする。


案の定、なんか神々しいやつが来た。

神(?)「すみません!!!貴方は死ぬ予定ではありませんでした!!!!」


すっごい平謝りしている。部下がやらかしたときのおれのようだな…

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