モンスターがソリに乗って、街にやってきた

ヒラク

第一章 ドラキュラの午後ティー

クリスマスの夜、モンスターの存在を信じている良い大人のために、モンスタートリオがソリに乗って、あなたの街にやって来ます。


◇◇◇


「キャーーーッ!」


「おやおや、お嬢さん、お目覚めかい?」


「ド、ドラ、、、エモン!?」


「違う違う、ドラキュラだよ。未来から来たりはしないよ」


「ああ、ドラキャラってね」


「どんなキャラだよ、それ……」


「ちょっと強面だけど、ホントはお茶目なオジサマ枠でしょ?」


「オレはな、首筋にガブッといって血を……」


「はいはい、ちょっと待ってて。今お茶淹れるから」


「いや、お構いなく。そろそろ帰ろうかと……って、オレの立場は?」


「お砂糖とミルクは?」


「ミルクたっぷりで甘〜くお願いします」


ドラキュラはなぜかミルクティー派でした。


マイペースなお嬢さんのペースに完全に飲まれて、すっかりお茶飲み友だちになってしまったドラキュラです。


威厳?

そんなものより、午後の紅茶タイムのほうがよっぽど大事。

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