第9話

 一番の問題は───Kさんが強過ぎる。

 と、いうことでした。


 これはかなりヤバい問題で、


 彼女が”本気”を出せば、

 ───物語が一気に終わってしまう。


 と、いうことが判明したんです。


 予定していたクライマックスにいく前に、物語が終わってしまうという大誤算。


───いくら早く完結させなきゃでも、これは違うだろ⋯⋯


 だけどKさんの力は止まらず───


 未読 33 Kさんが裂く、嘘物語 https://kakuyomu.jp/works/16818792436771352361/episodes/16818792440203217708


 で、神崎に告げていきます。

 ボロボロになったジュンの側で神崎に───


『だって、そうじゃないですか。あなたは聞いてない⋯⋯ううん、聞こうとしませんよね。作家の声も、魂の声も──!』


『聞くのはお金になる読者の声だけ。だったらもう、ぜーんぶAIに任せたらどうですか』


 追い詰められた神崎も、歯を食いしばって抵抗。


『売れない作品に価値はない! 今の世の中に、作者の声も魂も⋯⋯必要ないんだ!』


 けれどKさんは優しく微笑み───


『──だから”創る”んです』


『あなたは本当に、小説が大好きなんですね』


 もう、完全にフィナーレの流れに。


───ヤバいヤバいヤバい! 本当のテーマにいく前に物語が終わっちまう!


 メッチャ焦りますが、Kさんは止まりません。

 今までジュンの小説を、あの手この手のギャグで躱し読まなかった理由を、なんとここで明かしてきたんです。


『読まれないっていうのを”楽しい時間”に変えられれば、ジュンさんの気持ち⋯⋯少しでも救えると思って! だから言ったんです。わたし───』


『せめて”読む読まない勝負”で変えたかったんです』


『ジュンさんの小説は、ぜ〜ったい読みません♪』


 と、いう回収をすることになりました。


───あっ、ヤバい。マジで”終わった”かも。これじゃ大円団。出版騒動の話にいかんぞ。


 どうすんの? 終わりか?


 あと、この時はまだ★を気にしてもいました。

 特にこの辺りは、カクヨムで書いてる作家のみんなと一番共鳴出来る部分。


───伸びるよね?


 そう思ってました。


 果たして結果は?

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