さびしさの向こうには、なにがある?

えこ

第1話…ここは、どこだろう?

ここは、どこだろう?

周りには、何もなく、

見えるのは白い空間だけ。


足元も、手を伸ばした先も、すべて白く、どこまで続いているのか

見当もつかない。


音もない。風も、匂いもない。

ただ、静寂だけが広がっている。


思わず息を吸う。

……空気の感触さえ、ない。


「ここに、私、いるの……?」

声に出してみるけれど、返事はない。

答えを求めるように手を伸ばすと、白い空間はただ、無限に広がるだけだった。


どこかで、何かが待っているのか。

それとも、ただの虚無なのか。

心臓の鼓動が、静寂に飲み込まれそうになる。


けれど、ふと、頭の奥で一つの

思いが光った。

——さびしさの向こうには、何があるのだろう?

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