チャットの相手は、同中の≪不登校≫≪生徒会長≫でした⁉

千夜 褪寡

第1話 夜は気を張らずにいられる

 夜の街は、まるで銀河が地上に降り立ったように輝いていた。


 街灯が静かに灯って、歩道を薄く照らす。


 その光の中で、影が躍るように揺れる。


 人の声は遠くに霞み、静寂が支配する。


 夜というのは、そんな時間。



 そんな夜を目の当たりにすると、私はどうにも夜に浸りたくなってしまう。


 夜は気を張らずにいられる。


 誰も見ていないし、ただ一人の平凡な人間としていられる。


 その安心感に、浸っていたくなる。


 そして、夜の空気を深く吸い込むと、心が少し軽くなった。


 夜風が頬を撫でるたびに、日中の疲れが少しずつ溶けていくような感覚に包まれる。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

2025年12月22日 23:00
2025年12月23日 23:00
2025年12月24日 23:00

チャットの相手は、同中の≪不登校≫≪生徒会長≫でした⁉ 千夜 褪寡 @minorisanada

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画