生々流転の末に果てし

憑弥山イタク

生々流転の末に果てし

 さて幾度目の人生か、

 尋ねど誰しも答えをば出せず、

 惟只管ただひたすらに小石を積みて。


 さて幾度目の人生か、

 尋ねど鬼共さえ答えは示さず、

 惟いたづらに小石を積みて。


 さて幾度目の人生か、

 尋ねど亡者も知りもせず、

 惟闇雲に小石を積みて。


 さて幾度目の人生か、

 尋ねど返答かえるは金棒ばかりで、

 惟無様にも積み石崩れ。


 さて幾度目の積み石か、

 自問自答を繰り返しつつ、

 惟放心して河を見る。


 さて幾度目の積み石か、

 賽の河原へ落ちたる我は、

 惟々石をば積み重ね。


 さて幾度目の地獄絵図、

 生々流転と繰り返しつつ、

 行き着く果ては、いつも地獄。


 さて幾度目の苦行かと。

 生々流転の果て繰り返し、

 壊れぬ心に嫌気が差して。


 さて幾度目の苦行かと。

 生前死後さえ変わり無く、

 終わりの見えぬ地獄なり。

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生々流転の末に果てし 憑弥山イタク @Itaku_Tsukimiyama

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