保護体マテリアル

サイレン。


女性は耳を塞ぐ。


大きな音のサイレン。


段々、塞がれて、静まり返る...


エリックは、既に夢から覚めて万全に起きていた。


お互い裸の上半身を、女性が合わせ合う。


それだけが、エリックを止めていた。


...「操縦に向かうの...?」


「......ああ。 ...俺は... ...ここにずっと寝ている訳にもいかない。 ......俺には... ...パイロットとしての、任務がある。」


言い訳が足りない。


...「私の内なら一生、寝ていられるのよ。 一緒にならないの、エリック...?」


****

顔が近い。


...キス。


優しい動きから、傲慢な愛まで。


それでも。


エリックが、顔を引く。


どうやら、


「......俺は、行かなければ。」


...「そうね... 好きにしなさい...」


女性も、顔を引く。


サイレンが、帰ってくる。


大きな音のサイレン。


鳴り響く内、エリックは準備が出来た。


「......」


愛する者を後ろに、後を去る。


****

ビックバイパー。


エリックは行くべき所を知っていた。


コクピットに着席する。


目を閉じて、集中。


意識が開くと、目は青白く光って。


準備ができた。

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