異世界転生したら何か凄い事に巻き込まれた件について
こはる
プロローグ
「ねぇ、ミーナ。無理しなくてもいいんだよ」とクルトが私の持っている荷物を手伝おうとする。
「うぅん。大丈夫。このくらい自分でやらないといけないし」と私はきっぱり断った。
「そっか…でも無茶はしないでね」と私の事を見おろした。
クルトは目が青色で髪は金髪だ。全体的に透明感というか色素が薄い感じがする七歳。私より四歳年上。
私はクルトの家に住まわせて貰っているので一応、孤児だ。『霧影』というパーティーの子だ。
私は生後八ヶ月で冬の森の中に捨てられて、その時にマルクさんが拾ってくれた。本当のお父さんみたいに接してくれるからとっても安心して身を預けている。
でも、マルクさんたちは二日がかりの護衛任務に行ってるから今は留守にしている。
それで今は衣替え中。夏の暑さが過ぎたのでもこもこのカーペットやら冬服やらに変えている。
「ふぅ、疲れた〜」と背伸びした。
「ふふ。これで今年は大丈夫かな?」とクルトが私の事をソファに乗せる。
「うん。きっと大丈夫だよ。それにマルクさんたちもびっくりするだろうし」とクルトの顔を見た。
「そうならいいね」とクルトは微笑んだ。
はぁ〜。
暖房も欲しいし、ヒーターとかコタツもそれに加湿器とかスマホもあったらな…日本ってとっても便利だったんだな…
「今日はミーナと一緒に買い物行きたいな」とクルトが目をキラキラさせている。
「分かった。ちょっと準備してくる」とソファーから飛び降りて自分の部屋に戻った。
自分の部屋にあるドレッサーで自分の黄色味が強いブロンド髪をブラシで梳かした。
少し癖っ毛で天然パーマとは言いにくい程の癖がある。でも髪質を気にして毎日手入れをしているのでサラサラの絹髪だ。
瞳はマリンブルーみたいな深い青。でも透明感はあるような瞳。よく見る青い瞳とはちょっと違くて日本時代、真っ黒の髪と目だった私にはとっても髪も瞳も新鮮でこの組み合わせがとっても好き。
私は髪を梳かしてからドレッサーに入っていた茶色いワンピに着替えた。
そのワンピは首元にレースが付いている。それがとってもお気に入り。皆でプレゼントしてくれた大事な服。
私は鏡の前で一回転してからバック片手にクリスさんの所に戻った。
「ふふ。可愛いね。じゃあ行こ」と変装をして見た目だけ大人になったクリスは手を私に差し伸べた。
私は大きく頷いてからクリスに抱っこしてもらった。
それから大通りに出てからいつものように買い出しをしていた。
「ミーナ。人目があっても人さらいはいっぱいいるから気を付けて」と耳打ちされた。
クリスも中身は子供だけどね。
私は…
ふと昔の記憶が蘇った。
私の中身は日本の十四歳。一応、十八になったけど。
昔は元気だったんだけど産まれる一ヶ月前に一週間の余命宣告をされた。
交通事故に合って一命は取り留めたけど後生きれるのが一週間と知って絶望した。転生なんて考える余裕なんて一つもなかった。
でも私の体は意外に保って余命宣告から一ヶ月で苦しくなったのが前の体での最後の記憶。
その次の記憶はベッドの上で赤ちゃんになっていた。
で、その八ヶ月後に捨てられた。兄妹で。
その子の名前は確か「リーナ」とかだった。
私と年子の子供が居たけどその子はマルクさんが見つける前に息絶えた。ちゃんと私もリードしてたけど途中で脈がなくなってて体温も低かった。
私は自分だけでもその子の分も生きようと一所懸命に体を守ろうと必死だった。
それまで捨て子になるなんて考えもしないほどお世話を頑張ってくれてたのにその日突然捨てられた。
捨てられて何時間かして、私も限界が近づいていた時にマルクさんが通りがかりに見つけてくれた。
その時年子の子供も一緒に居たけどマルクさんが唇を噛んでから私と年子の子を抱き上げた。
その子は私が産まれたらいつの間にか居た。年子と言っても双子だった可能性も否定は出来ない。
マルクさんの体温は暖かくて足早に焚火の近くへと連れて行ってくれた。その時は熱かったけどね。
私は「リーナ、リーナ」と体を動かしてたけど全然息も吹き返さない。おまけに体が冷めてきていて人の死を間近に見てしまったようで震え上がってしまった。
それからマルクさんに大切に育てられて四年。
多才だって言われているけど頭だけじゃなくて魔力も多いと言われた。二歳になってから調べたけど、四つの多重魔法タイプらしい。とっても珍しいと言っていた。
二つの人はよく居て、三つの人は珍しくて、四つの人はほとんど居ないらしい。
魔力も平均値は三十だけど私は百三十くらいで四倍以上だった。
マルクさんに特訓もし貰ってある程度の魔獣を倒せるようになった。普通の成人男性と同じかそれより強いって言われた。
そんな普通とは程遠い私の第二の人生でのお話。
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異世界転生したら何か凄い事に巻き込まれた件について こはる @wishuponastar
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