まほうの言葉

夢をみる あかりのもとで

暮れ煽る ひにくなものね

「随分と変わり果てて、ね。」

煙に成り かげの腫れた日


手を振りなげく『まほうの言葉』

私は貴方を愛せてましたか

貴方は私を愛したのですか

『天は涙を零した──。』


嗚呼ただ、ただ

風穴の開いたチンケな私を いっちょまえに嘆いているだけ

わかってるの 沢山泣いたら

またみっともなく足掻くのだ



はにかんだ微笑と皺つくる目尻が好きでした

眩しくて見えないよ 斜陽、目を刺して

きっと早すぎたんだ 地球の自転が

眺めよう不変の変化を いつの日か止まるまで


沢山あげて もらったんだ心を

ずっと大事に 抱えているよ 

額に収まらないで も一度みせてよ

しあわせだったんだよ 貴方の所為だよ



くしゃくしゃの筆跡を 抱きしめて

消えないでずっと ずっと遺っていて

願いは今も こびりついている

繰り返す鼓動を 噛み締めている


雨上がりの 草の匂いも

虹に弾ける 鳩の飛沫も

少しずつ 少しずつ 知を踏んで 叫んで

返せるように、愛せるように。

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オリジナル作詞集 大場景 @obakedazou

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