一万字で堪能する絶品ゴシックホラー

誇張ではなく、自分が今年読んだ小説(商業本含む)の中で一番惹かれる冒頭でした。
作品世界に引き込む力が尋常ではありません。

練られた筆致で描写される屋敷の出来事を追ううちに、どんどん心はざわめいていきます。
物語はクライマックスに向けて不穏さを増していき、「これってもしかして……」と戦慄した後に訪れるカタルシスに圧倒され、呆然としてしまいました。
ものすごく好きなホラー作品です!

現代日本を舞台としたホラーは読み慣れているけれど、ゴシックホラーはあまり読んだことがないかも……という方にもおすすめです。