ウェイティング・リスト

Wall Gatsby

ウェイティング・リスト

希望の光が射したとき、わたしはそこにいた。


ああ、

どうしよう、電車は、もうやってこない。


彼女は顔を上げ、星空を見上げる。そこには星なんてないのに。

そうだ、新しいことを始めてみよう。


どうしようもないこの地から、何かが始まる。それは季節ではない。秋でもなく、冬でもない。温かい何か。ほとばしる何か。そこに居たって、どうしようもないこと。


そう、それは生きている、生き物たち。愛にうぬぼれて冒された病を癒やす、森のきのこ。

やっとここまで来れたんだね。もう大丈夫。後は任せてね。君は行っていいさ、そこまで野道を、途中まで。さあ、行こう。ね、終わりにしよう。さあ…。


そして悪がやってくる。止まらないこの景色。頭の中に舞い降りて、もう立ちゆかない。


ウェイティング・リスト片手に歩いたこの道。客の数を数えながら、見守るこの風景。大丈夫。

もう、それらは君自身を死の淵に追いやったりはしないんだから。


安心、安心、安心。そう、それは既に君の心になっている。

満ち満ちる銀の星達を、わたしは眺める、君も眺める。


終わり。そう、もう無いよ。ここには。



-探検隊が、掘るべき地下道を間違えて、曲がりくねった道を誤って進むとき、そこ。

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