巨大戦艦『大和』、最後の出撃

kakuyoku

プロローグ

ー 1945年 4月6日 山口県 徳山沖 ー


1945年(昭和20年)4月6日、山口県の徳山沖から大日本帝国海軍の艦艇が数隻、出港した。


戦艦1隻、軽巡洋艦1隻、駆逐艦8隻で編成された第二艦隊第一遊撃部隊である。


前日の4月5日に聯合艦隊司令部より発動された『天一号作戦』のために出撃する第二艦隊第一遊撃部隊の編成内容は、以下になる。


第二艦隊第一遊撃部隊(指揮官:第二艦隊司令長官伊藤整一中将)

大和型戦艦『大和』(艦長:有賀幸作大佐)

第二水雷戦隊(司令官:古村啓蔵少将)

阿賀野型軽巡洋艦『矢矧』(艦長:原為一大佐)

第四十一駆逐隊(司令:吉田正義大佐)

秋月型駆逐艦『冬月』(艦長:山名寛雄中佐)

秋月型駆逐艦『涼月』(艦長:平山敏夫中佐)

第十七駆逐隊(司令:新谷喜一大佐)

陽炎型駆逐艦『磯風』(艦長:前田実穂中佐)

陽炎型駆逐艦『浜風』(艦長:前川万衛中佐)

陽炎型駆逐艦『雪風』(艦長:寺内正道中佐)

第二十一駆逐隊(司令:小滝久雄大佐)

夕雲型駆逐艦『朝霜』(艦長:杉原与四郎中佐):

初春型駆逐艦『初霜』(艦長:酒匂雅三少佐)

朝潮型駆逐艦『霞』(艦長:松本正平少佐)


となっている。


合計で第一遊撃部隊の艦艇は10隻と、かつての聯合艦隊とは思えないくらい寂しい編成内容だった。


傍から見れば、特攻とは言え、これだけの数で沖縄に向かうのは、『聯合艦隊の面子のために、死んでくれ。』

そう言っているようなものだ。


ー 第二艦隊第一遊撃部隊 戦艦『大和』第一艦橋内 ー


戦艦『大和』の第一艦橋内の長官席に座っている第二艦隊司令長官を務める伊藤整一(いとう せいいち)中将の表情には絶望感は、一切、無かった。


そして、それは第二艦隊参謀長を務める森下 信衛(もりした のぶえ)少将を始めとする幕僚たちや、戦艦『大和』の艦長を務める有賀 幸作(あるが こうさく)大佐たち『大和』の乗組員たちも同じだった。


長官席に座っている伊藤は内心で、今回の天一号作戦発令の経緯を振り返っていた。


全ては、1945年(昭和20年)2月。

神奈川県横浜・日吉にある慶応大学構内の聯合艦隊司令部での会議が始まりだった・・・。



_______________________


こんにちは、お久しぶりです。kakuyokuです🎶🙌


現在、『蒼天の艦隊』は完結に向けて慎重に執筆中です。

※とは言え、納得のいく内容になるために四苦八苦中ですが・・・😵💦💦💦


とは言え、年末が近づく中で幾つかネタとして、確保している作品の一つを年末に短期連載という形で投稿することにしました<(_ _)>


史実では、聯合艦隊最後の海上作戦とも言われている戦艦『大和』による沖縄特攻作戦。


もし、幾つかの『IF』を加えたらと考えて執筆しました。


今年最後の架空戦記、読んで頂ければ幸いです🎶😀


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巨大戦艦『大和』、最後の出撃 kakuyoku @kakuyoku-no-tate

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