第16話

映像は眩い光から始まる。


暗いダンジョンの中で白銀の聖鎧が静かに輝いている。


「今回は……50階層」


声は変わらず、淡々としている。


装備紹介


カメラが一周する。


右手:白銀の聖剣

刀身は透き通るように輝き、聖属性の光が揺らめく


全身:聖鎧

炎熱を寄せ付けない加護が、目に見える形で展開されている


「相手はドラゴンだ」


それ以上の説明はない。


50階層・ボス部屋


巨大な空間。


溶岩が流れ、熱波が画面越しにも伝わる。


咆哮。


フレイムドラゴンが翼を広げ、その左右にレッドドラゴン二体 が陣取る。


戦闘開始。


竜との戦い


炎のブレス。


床を溶かす火炎魔法。

爪、牙、尾――

質量と熱量を兼ね備えた暴力。


しかし――

遥斗は一歩も退かない。


聖剣が振るわれるたび炎が切り裂かれ霧散する。


防御魔法と聖属性の結界が重なりブレスは届かない。


まず配下のレッドドラゴン。

剣術で翼を断ち

魔法で心臓を貫き

聖剣の光で完全消滅

二体が短時間で沈む。


怒り狂う主竜。


全力の咆哮と超高熱のブレス。


遥斗は正面から詠唱。


聖属性魔法が炎を押し返す。


接近。


剣と爪がぶつかり火花ではなく聖光が散る。


最後は――

天から落ちるような一撃。


聖剣が竜の核を貫く。


フレイムドラゴン崩壊。


撃破・宝箱


溶岩が静まり黄金と白銀の装飾が施された宝箱が出現。


中身を一つずつ映す。


高ランクの聖剣

高ランクの聖鎧

エリクサー

ドラゴンの血・鱗・牙・爪

魔導具

アダマンタイトのインゴット

スキルスクロール複数


「……以上」


出口へ向かいながら一言。


「ここから先はさらに“世界が変わる”」


映像は白い光の中で途切れる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る