3
翌朝、早く。
彼女は愛犬フランダーの前にフードボウルを置き、静かに「はい、おはよう」と声をかける。
犬は少し眠そうにしながらも、ご飯をゆっくりと食べ始める。
その様子を見ながら、彼女は昨日のノートの分析を頭の片隅で整理する。
スマートフォンが震える。画面を見ると、妹からの着信だ。
「もしもし、?」
電話越しに妹の声が少し焦っているのがわかる。
「最近、うちの猫カフェの猫たちが妙にそわそわしてて……地震が起きるとすごく怯えるんだけど。最近、地震の直前にそわそわし始めるんだよね。なんだか変な気がして……」
彼女は眉をひそめる。
「そうなんだ。うちの方は特に変わった様子はないけど、猫ってひげで地震を感じるとか聞いたことある」
「姉さんのフランダーと犬カフェの犬たちが気になって電話したの。何もなければいいんだけど、念のため注意して!って」
「ありがとう、気をつける」
彼女は微かに頷きながら、犬の耳を撫でる。
小さな不安が胸に引っかかるけれど、今はただこの静かな朝の中で、犬の存在に安心を覚える。
電話を切ると、マガジンラックの新聞紙の紙面に昨日の地震のマグニチュードが大きく印字されてるのに気づいて、「地震、怖いな。そう思わない?フランダー?」と彼女は、つぶやくと。フランダーが聞いているのか聞いていないのかわからない感じで、ちょっと耳を動かしてあくびをした。
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