何を書くか
エッセイを書こう。
そう思ったものの、特に書くことがない。
私の日常はありふれていて、これといって書き上げられるような出来事はなかった。
ドラマチックなこともなければ、物語性のあるエピソードもない。そもそも、エッセイというものを、どんなふうに書けばいいのかも分からなかった。
とりあえずネットで調べてみるが、よく分からない。
私は小説を書くとき、ある程度プロットを決めてから書くタイプだ。
世界観や物語の流れ、そして終着点。そこを最初に決めてゴールに向かって書いていく。
途中で矛盾を感じたら微調整はするが、終着点そのものが変わることはほとんどない。
「どうやら世界の命運はカードゲームが握っているらしい」に関しても、書き始めた時点であの終わり方は決まっていた。
だからこそ、エッセイのように明確なプロットを必要としない書き物は難しい。
起きた出来事を書けばいい。頭では分かっているのに、それが逆にできなかった。
これを書き上げられたら、きっといい経験になる。そう思う反面、筆はまったく進まない。
この時点で私は、「アクシオンギア」の続きを書いたり、「どうやら世界の命運はカードゲームが握っているらしい」のお礼短編を書いたりと、何度も気が逸れている。
けれど、他の小説を書いているうちに、ふとあるネタが降りてきた。
そうだ。どうして私は小説を書こうと思ったのか。それを書けばいいんじゃないか、と。
ネタさえ決まれば筆は自然と進み始めた。
今から書く話に特別面白いことはない。ただ、私が小説を書き始めたきっかけは何か。それをつらつらと並べるただけの話である。
だから、続きを読みたいと思わない人は無理に読まなくてもいい。
それでも、このエッセイを書き上げたとき、少しでも自分の中で小説を書くためのいい刺激になればいい。
そんなことを思いながら、続きを書こうと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます