本当の自分

@TUYOGARU-WATASHI

第1話

シングルマザーとして必死に走り続けてきた。子供を一人で育てると自分で決め、絶対に他の子達と生活環境に差がつかず並んで歩けるようにすると心に決めた。仕事に没頭し母親の力を借りながら必ず上に登り詰め給料を上げていくという一心で走り続けてきた。小学生、中学生、高校生となるにつれお金がかかる事はわかっていたから。やりたい事があれば応援したい。応援するにしても必ずお金はかかるという現実。子供たちが大きくなるにつれ遊びたい、スポーツをしたいという思いが強くなってくる。私は『全然いいよ、行っておいで』『全然いいよ、スポーツしよ』と本当は金銭的に厳しい部分はあった。でも、悟られたくない我慢させたくないからと強がり続けてきた。

成長していく我が子をみて凄く幸せな気持ちでいっぱいだった。

それに反比例して自分が段々と崩れていくのがわかった。走り続けてもゴールが無いと思った瞬間に緊張の糸が切れてしまった。今でもずっと糸の切れた音が耳に残っている。

そこから走ることを止め楽な道を選び続けた。

1番は仕事をする事が嫌で続かなかった。続けるという考えにもならなかった。仕事をしないと生活はやっていけないと分かっていても続かない。楽したいから。福祉の仕事について17年目がたった今でも続かない。他業種にしたら出来るかなと思い入社しても一日で離脱。楽を覚えてしまったから罪悪感はなかった。

周りは私の事を仕事が出来る人、器が大きい人、上に立てる人と期待できる人と思われる。

そんな事だけは否定しなかった。優越感があったから。本当は、やる気ない無いし辞めても別に次があるからいいやって楽観的に考えたきた。

皆には次は続くから大丈夫と言いながら一日で辞めることが当たり前だった。仕事を探し応募したりするけど、探すだけで満足。楽な仕事ないか家で出来る仕事なら続くだろう。

そう思い応募しても全く採用されない。結局は考えが甘い、仕事はするすると口だけ詐欺になっていた。福祉の仕事しかやった事がなかったから別の仕事に就くこうとしても出来なくなっていた。今更、気づいた遅かったという現実。それでも切り替わらない自分が段々と怖くなってきた。

シングルマザーは現実から逃げずに走り続けていく。それは自分の時間ができ、自分へのご褒美のために変わる。

道を外れ落魄れたシングルマザーは居ないのか?

こんな考え方は間違っているのか?

皆さんはどう考えるのか?

【 】この中に自分の正解を書くとしたら何を書きますか?

私はこう書くだろう。

【きっと今でも楽な道を選び続ける】

本当の自分はこんな考えだから。

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