38歳、男運なし腐女子ずぼら崖っぷち女が婚活して結婚するまでのお話

ご飯たべたい

婚活前の私―モラハラパワハラ男×2+ヤリ捨て男に虐げられる―

 私の人生で「未知の体験」は何か? と考えた時、いくつかの出来事が思い浮かぶ。

 その中で順位を付けた時、第一位に輝くのは「ネット婚活して約半年で結婚」であろう。

 婚活しようと決意してから、結婚するまでの間は未知の連続だった。


 そんな私が初めて「ネット婚活」を知ったのは35歳の時だった。

 新書館から発売されている「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる:御手洗直子著」を購入したのがきっかけである。

 婚活というテーマに惹かれて本を購入した訳ではなく、作家買いだったので「そんなものもあるんだなぁ」位の認識だった。


 当時の私は10年間付き合った、モラハラパワハラ構ってちゃん男と別れて数年経った頃で、男に対して不信感MAX。


 それプラス、我が家の家庭環境は結婚に不信感しか生まないものだった。


・幼少期父方の祖父母と同居していたが、祖母が母をイビる。

・祖父と祖母は怒鳴り合いの喧嘩をするぐらい仲が悪い。

・父は趣味にお金をつぎ込む人で、家計は常に火の車。

・我慢が出来なくなった母が離婚する。


 こんな環境で結婚にどう夢を見ればいいのか? 

 そう、私にとって婚活は別世界の話、作品中の舞台というだけのものだった。


 一生独身のつもりだった私は契約社員として働いていた。

 特に不満もなかったから、一生その職場で働いていければいいや、と思っていた矢先の契約社員の5年ルール爆誕。


 このルール、契約社員が5年働いたら無期雇用に転換できるという法律なのだが、当時の会社は法律制定当初「方針は検討中」で、それが1年経っても「検討中」のままだった。

 下手すると3年目位で首を切られる可能性すら出てくる。(本来は法律違反だが罰則規定は曖昧だし、契約時に最初から5年以上は雇わない旨の契約書を交わせば、無期雇用しなくても法律上は問題なかったりする)

 

 一生職場で働けるなら契約社員のままでも良かったのだが、首を切られる可能性があるなら正社員になりたい、36歳過ぎると正社員求人は少なくなってくる。

 そんな訳で社員になるべくして転職することに……入社直後で37歳、試用期間は契約社員だが、それが終われば正社員だ。


 これで一生独身でも大丈夫だと思ったのだが、ここでも私はモラハラパワハラの被害にあうことになる。


 この時の仕事内容は請負会社への出向で、会社の人間は上司(男)と私の2人だけだった。

 私はこの上司にハメられ、仕事の成果を全て取られた上に、仕事をきちんとしていたのに、社員として不適格だと報告され、契約社員のまま首を切られることになった。

 仕事に関しては請負会社の人や他の社員からは、上司より出来ると太鼓判を押されていたので、客観的にみても私はちゃんと仕事をしていたと思う。


 更に不幸なことに、上司のパワハラモラハラに晒されていた時、優しくしてくれ何となくいい雰囲気になった男性もいたが、フェードアウトされるという、どん底っぷりだった。

 まあ、いわゆるヤリ捨てってヤツだ。


 もう笑うしかない、38歳夏のことである。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

2025年12月20日 15:23

38歳、男運なし腐女子ずぼら崖っぷち女が婚活して結婚するまでのお話 ご飯たべたい @rice_please

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画