これからは……
興奮した様子で語り続けるクラスメイトたちをしり目に、僕は遥と教室を去って話をしていた。
「よかった。これで来年も一緒にいられるね」
僕よりも身長の高かったはずの遥は、上目遣い気味に僕のことを見つめる。
変わっていたのは、遥だけじゃなかったのかもしれない。
「遥も聞いてなかったんだ」
「うん」
「でも、僕から一つだけ言わせてほしい」
自身の変化に気が付いた僕は、もう一つ大きな変化を望んだ。
「これからは、学校で僕が遥をサポートする必要もなくなるわけだけど」
「……そうだね」
幼馴染から関係が変わり、ずっと言えずにいたこと。ずっと自分に言い訳をして伝えずにいたこと。
「遥、来年からは……いや、今日から共に過ごしてほしい。世界一可愛い、僕の恋人として」
「……はい。私も守くんの恋人になりたいと思っていました」
潤んだ瞳でほほ笑む彼女を見て、僕たちの関係はきっとこれからも変化が続いていくけれど、一緒に受け入れていくことが出来そうな気がした。
幼馴染の女子と男子校に通うことになりました。 三宅ラズ @raspchoco
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