WORLD=MACHINE
AM
1: 機械=邂逅
私は、毎日が退屈だった。
騒騒しい学校
喧嘩の絶えない家
テストに進路相談……
あげ出したらキリがない。
こんなクソみたいな日常を味わうのも疲れてきた。
「真下さん、また早退するの?」
「はい……」
「このままじゃ、単位が足らなくて卒業出来ないわよ?」
「わかってます……」
「その、今日一日は頑張ってみない?」
「いえ……」
「そう……じゃあ、これ。早退許可証」
「ありがとうございます」
私は職員室を出た。
私の学校は、早退をするのに担任の許可が必要だ。
このシステムのせいで、嫌でも担任に早退する理由を話さなければならない。
私は、学校が嫌いだ。
最近はもう行く気がなくなった。
でも、行かなければ親がうるさいので渋々行く。
ただ学校に行っても、ここ1ヶ月は3日に一回早退をしている。
「このまま帰っても、親にバレて終わりか……」
私は玄関で小言を吐いてから、学校を出た。
私は家に帰りたくもなかったので、街中を歩き回ることを決めた。
街中の喧騒の中にいると、あっという間に時間が過ぎるものだ。
ん……?
「あれ……?ここ……どこだ……?」
私、いつもの道を歩いてたはず……
歩きスマホをしてたせいで、道間違えたか?
私はあたりを見渡した。
不思議なことにあたりには、廃墟しか立ち並んでいなかった。
気味が悪い……
早く戻ろう……
私は後ろを振り返って、帰り道を探そうとした。
その時……
ヒュン……
ヒュン……
後ろの方で、何かの警告音らしきものが聞こえた。
ヒュン……
ヒュン……
ブゥゥゥゥゥゥゥン……
私は恐る恐る振り返った。
「は……?何あれ……ロボット……?」
廃墟の屋上に、巨大な人型のロボットのようなものが見えた。
ビクッ……
一瞬、体が震えた。
なんだろう……
何か……
呼ばれてる気がする!
私は廃墟に向かって走り出した。
「はぁ……はぁ……!」
カンカンカンッ……
廃墟の階段を勢いよく駆け上がった。
「はぁ……はぁ……はぁ……!」
屋上に勢いよく飛び出し、顔を上げた。
そこには、赤色を基調としたボディに、白の差し色が入った、鬼のような顔をしたロボットがいた。
ウィーン……
ガシャン……
ロボットの腹部のハッチが開いた。
「やっぱり……そうなのかも……」
私はロボットによじ登り、ハッチの中に入った。
ハッチの中にはモニターがあり、真ん中にはマッサージチェアみたいなものが鎮座していた。
ピピピピピッ……
私は音が鳴った方に目をやった。
《Welcome back!My friend!》
「やっぱり……」
《Main OS: ALIVα system》
「私は、これを知っている……こいつの名前は!」
《My name is……》
「
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