本の話
「なぁ、弟よ」
「なんだ、姉」
「この始まり方やめにしない?」
「そっちから始めておいて!? まぁいいけど」
「なんかワンパターンで続きそうなのよ」
「なんの話してるか分からないけど、何か言いたかったんじゃないの?」
「ああ、そうそう、私、本が欲しいの」
「買えばいいじゃん」
「そこは愛する姉にプレゼントするべきでしょう」
「いや、誕生日でもないのにプレゼントもおかしいよ」
「二十四時間お待ちしております」
「俺の話聞いてます?」
「まぁいいや。そう、気になる本があるのよ」
「そっか、どんな本?」
「簡単に言うと、爆破で街が吹っ飛ぶやつかな」
「なんか物騒だな……バトルものか」
「いや、どちらかというとラブコメかな」
「どこにラブコメ要素があるの!? 逆に気になるんだけど!?」
「お願い、
「急にどした?」
「たぶんヒロインのセリフ。SNSでそこだけ知った」
「なんかでかいこと任される主人公だな……」
「私もいつかそんな壮大な恋をしてみたい」
「たぶん無理だと思いますけどね……色々と」
「私の愛を受け取ってくれる王子様はどこにいるのかしら」
「おーい、本の話どこいった?」
「ああ、そうそう、その本、読みたいと思ったでしょう」
「まぁ、気になるといえば気になるかな」
「ということで、駅前の古本屋に明日行ってくる」
「あ、新作って感じでもないんだ」
「ううん、新作なんだけど、もう売られてた」
「やっぱり面白くないのでは……」
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