第9話 ドキドキ肝試し

おじさんが満面の笑みで、

「よーし! 次は男の最終試練だ!!」……最終!? まだあんのかよ!?「キャンプの夜のメインイベント……、

焚き火トーク&肝試しコンボ!!」肝試し!?

夜の森!? マジで!?増尾が「うおおお俺待ってた!」って拳握って興奮してるし、

ミッチーは「……え、怖い……」って俺の袖をギュッて掴んでるし、

俺はもう心の中で「帰りたい」って100回叫んでる!


おじさんがニヤニヤしながらルール説明。「まず焚き火囲んで、順番に一番怖い話する!

で、一番怖かった話をした奴がMVP!

MVPの罰ゲームとして……

ソロ肝試しで、500メートル先の祠まで行って、

おみくじ引いて戻ってくる!!」500メートル!? 真っ暗な森を一人で!?

おみくじって絶対「大凶」しか出ねえだろ!!

俺、もう完全に顔が引き攣ってる。

ミッチーは「俺……、もうトイレ近いし……、無理……」って震えてる。

増尾だけ「俺トップ狙うぜ!」って余裕の笑み。おじさん、最後にドヤ顔で、

「もちろん、逃げたら一生『キャンプ弱者』の烙印だかんな!」……俺たち、もう逃げ道ねえじゃん!!


俺、「やめませんかおじさん!夜道は危ないですよ、ミッチーが暴漢に襲われたらどうするんですか!こんな可愛い顔してるんだから一人で歩かせるのは危険です!それにミッチー今下痢してるし!途中でウンコしたくなったらどうするんですか!野グソしろっていうんですか!?あまりにも可哀想でしょう!」ってミッチーのためって名目で必死にまくし立てた。だって俺、怖いんだもん!既に体がガタガタ震えはじめちゃってるよ!ミッチー、赤面してるけど、自分も肝試しが怖いからか何も言わずにコクコク頷いてる。増尾、「大丈夫だって!俺、とっておきのやつ用意してっから!」って言うけどホントか!?こいつふざけるんじゃねえだろうな、いや絶対ふざけて変な話すんだろ……。

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