第1話 異世界転生

初めまして、俺は大野玲央おおのれお

今俺は洞窟の中にいて絶賛ヤバそうなモンスターから逃げている最中だ。

どうしてこうなったって?俺が聞きたいわ!


そんなことよりとりあえずこのモンスターから逃げることを考えよう。

状況を整理すると今ニヤニヤしながら追いかけてきている奴は牛の頭を持っていて、筋肉バキバキ。そして鋭い斧を持った、いわゆる「ミノタウロス」という奴だ。

どうやら「ミノタウロス」は俺のことをおもちゃとして俺で遊んでいるようだ。

本気で殺されにきたらすでにあの斧で首と胴体がお別れしていただろう。


俺は気づいた時に洞窟にいたんだが、状況を整理するために考えていたら「ミノタウロス」に見つかったというわけだ。

「ミノタウロス」がいるということは夢か異世界どちらかだと思うんだが、どちらかどうかはわからない。


状況を整理している時に何か物がないか調べてみたんだが何も持っていないようだった。

このまま逃げ続けても体力が持たないし、他のヤバいモンスターに遭遇するかもしれない。

何かこの状況を抜け出すことはできないだろうか。


「やべっ、転ぶ!」

「ブモォォォォ!」

「グハッ!痛ってぇ」


追いつかれて斧で壁に飛ばされてしまったようだ。

まずいなこのままでは死んでしまう。

あっ!天井が崩落する!


「あぶねー崩落には巻き込まれなかったのは不幸中の幸いか」


でも「ミノタウロス」に飛ばされた時に足を捻ってしまった。

次にモンスターに見つかったら走れなさそうだ。


それと、この痛みとリアルさは夢ではないだろう。つまり俺は異世界転生か異世界転移をしたのだろう。

まぁ転生だろうが転移だろうがどっちでもいいがな。

とりあえず、この足をなんとかしなければいけない。

異世界にいるということは定番のステータスがあるのではないか?

回復魔法のような物があれば良いのだが・・・


「オープンステータス」



大野玲央

年齢:17歳

性別:男

種族:人間

職業:無職

レベル:1/???


体力:3/6

魔力:2/2


攻撃力:3

防御力:4

素早さ:3

器用さ:5


スキル

女神の加護(言語理解、自動回復、精神耐性):レベル5、

夜目:レベル1


称号

女神の使徒



自動回復があるからしばらく待てば回復できそうだ。

回復速度はまだ遅いがレベルアップで回復速度は上がるのだろうか?

しかしこのスキルがあってよかった。


言語理解とは予想だが異世界の言語を理解して話すことができるのだろう。

今この状況では関係のないスキルだな。


なぜこんなにも冷静でいられるのかと思ったら、精神耐性のおかげか。

このスキルのおかげでまるで第3者視点から自分を操作しているかのような冷静さがある。

もしこのスキルがなければ「ミノタウロス」をみた時に腰を抜かしていただろう。


最初はほとんど見えなかったのに突然見えるようになったのは夜目のおかげだな。

まぁレベル1だから地面が見えなくて転んでしまったけど。


しかし、女神の加護とはなんだ?

まだ誰にも会っていないし、誰からも使命を託されていない。

レベル5はどのくらい強いのだろうか?

そもそもどうして俺はこんな危険な洞窟にいるんだ?

考えても情報が少なすぎて、何も思いつかないな。


そんなことより生き残るために何をすべきか考えなければいけないな。

食料や水もないし早く安全なところを探さなければ。

足が治ったら移動をしてみよう。

またモンスターに見つかると逃げれないから岩の影に移動しよう。


軽く小石を集めたら目眩しくらいにはなるだろうか。

今は戦うより逃げた方がいいだろう。

やるとしたら罠ぐらいだろうがここには罠を作れるような物がないな。

洞窟を進むことぐらいしかやることがなそうだ。

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