セクサロイド昔話

沼彦

桃太郎

昔々あるところに、おじいさんとセクサロイドがいました

ある日、おじいさんは山へ柴刈りに、セクサロイドは川へ洗浄に行きました


すると上流から桃が、どんぶらこっこ、どんぶらこっこと流れてきます

家事機能もあるセクサロイドが桃を切ると、中から元気な男の子が出てきました


おじいさんは、いまさら家庭に縛られる事にとても複雑な気持ちがありました

けれど、その子を育てる事にしました

育児機能もインストールしました


桃太郎と名付けられた子はグングン育ち、すぐ大人になり、ある日、鬼ヶ島へ鬼退治に行くと言いました

おじいさんは、義理の親が生き方に口出しすべきでないと思い、刀を与えました

セクサロイドは、人間の生き方に口出しすべきでないと思い、きびだんごをこしらえて持たせました


桃太郎が道を進んでいると、犬に会いました

腰に付けたきびだんごをあげると、犬は喜び、お供すると言いました


さらに道を進むと、猿に出会いました

腰に付けたきびだんごをあげると、猿は喜び、お供すると言いました


そして最後に、セクサロイドに会いました

桃太郎は、そういう存在に理解があったので、礼儀正しくきびだんごを勧めました

セクサロイドは暇なので、桃太郎についていく事にしました


桃太郎たちが船に乗り、鬼ヶ島につくと、鬼たちが襲い掛かってきました


犬は噛みついて戦いました

猿はひっかいて戦いました

セクサロイドは特技を活かしました


こうして桃太郎は鬼たちを退治し、たくさんの宝物をもって村に帰りました

おじいさんは、自分のセクサロイドと、桃太郎のセクサロイドを見て、複雑な表情を浮かべました


けれど、みんな幸せにくらしましたとさ

めでたしめでたし

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る