第15話

夜の部屋は静まり返っていたが、猫たちは完全に眠っているわけではなかった。ふうがソファの端で小さく体をくねらせ、耳をぴくぴくさせながら何か面白いものがあるのかと辺りを見回す。まつとふさも時折、ラグの上で転がったり、短く鳴いたりしながら、すぐにまた丸くなって眠る。夜の猫たちは、騒ぐというよりも、眠りと遊びの微妙な間を漂っているかのようだった。



しばらくして、七華が口を開いた。

「そろそろ猫たちに夕ご飯あげよう」


風凜も同意し、二人は台所キッチンへ向かう。用意したのは、人間と猫が一緒に食べられる「猫人缶詰シリーズ」。缶を開けると、香ばしい匂いが部屋に広がる。猫たちは目を輝かせて、すぐに寄ってきた。


七華がふうの前に缶詰を置き、風凜はまつとふさにそれぞれ分ける。人間も隣で同じ缶詰をスプーンで口に運ぶ。猫たちは夢中で食べ、時折鼻先でスプーンをつつく。二人は笑いながら、自分たちも同じ味を楽しむ。

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