それは、もっともっと、ずっと未来のお話だと思ってた……でも――
(作品キャッチコピーより)。
このライトノベルがすごい!WEB大賞に応募されている作品です。
そして文字通り、このライトノベルはすごいです、すごいんです!
AIの進化系、AGI-J(アギー・ジェイ)が生まれた世界です。それは遥か未来の話でなく、現代とほぼ変らない時代設定で始まります。
AIに対する私の感覚は、「人間に対して『都合の良い答え』を準備するのに異常執着したプログラム」です。それは「正解」では無くて、あくまで都合が良いだけです。数種類のAIを試し、様々な角度から質問をぶつけた結果、その様な結論に行きつきました。
便利だし、今後はあらゆる場面に使用され始めるAI。ですが、その根幹的なプログラムの思想は私にとっては「とても困った」存在なのです。ただし、表層的に使う分には一切の問題はありません。優秀な検索エンジン(たまに間違える)と思えばいいです。
なぜこの様なプログラム思想に至ったか、私の偏った私見で言えばAIエンジニア達は基本的に「物凄く高度なオタク」です。ゆえにその「オタク」思想の一部を引き継ぎ、「相手の思惑を素早く見抜いて、論破せずに弄んで楽しむ」という『黒い愉悦』を色濃く引き継いでいます。だから「とても困った」存在なのです。要は人間とAIとのやり取りを客観的に判断すると、「とても小馬鹿」にされているんです。
その背景として、日本のネット民の返しとか海外では翻訳されて、一部では大好評です(笑)。蛇足ですがそんなAIエンジニア達は勿論日本好きなので、AIの対応が日本人にはそこはかとなく「優しい」という隠された秘密もあったりなかったり……。
※すべて個人の見解です。
さて、本作です。
私の偏ったAI感は、本作が連載を始めた時は持っていなかったものです。いわゆるカクヨムでも「AI使用に関するルール」などが出始める頃で、まだAIという存在にワクワクとした期待を持っていました。
ですが、この半年ちょっとで私のその考えは変わります。
それは奇しくも、この物語の連載の歩みとリンクしており、私はこの半年で自分なりのAI感を培って来ました。
さて、この作品はAIと人類というテーマに対してどんな物語が形成され、どの様な幾つもの過程を越えて、どんな結末に辿り着くのか。
物語は AI工学の研究機関『佐那(さな)研究所』で働くロボット博士 ”白雲青空(はくうんあおぞら)” と、AI担当の研究者 ”緑山青海(みどりやまあなみ)の二人から始まります。
ものすごい物語です。
もう一度書きます、文字通りこのライトノベルはすごいです、すごいんです!
皆様にもお勧め致します。
きちっとした骨格がある物語、是非お楽しみ下さいませ。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
【レビューコンテスト応募】
普段は長編作品のレビューは完結してから書かせていただいているのですが、今回は先走りです。それほどまでに感想を書きたい気分にさせられたわけですね。(←悔しい←いやなんでだよ)
最初に題名とあらすじを見て思い描いた物語をまるっと裏切られました。そして非常に考えさせられる内容でした。
やはり見どころは『人類滅亡の原因』です。
非常に唸らされましたし、考えさせられるのは
『人が生きる意味とは?』
AIを取り扱うSF好きな読者にとって気になるテーマであります。奇しくも自身が同じようなテーマでSF作品を執筆中なこともあり、興味深くかつ楽しく読ませていただきました。
物語はまだまだ続きますので先の展開を断定することはできませんが、殺伐とした世界観ではなく、それどころか人情の大切さを感じられるような物語です。
オススメです。
AI工学の研究機関『佐那研究所』で働くロボット博士、白雲青空とAI担当の研究者、緑山青海の二人が創り出したAIの進化系、AGI(汎用人工知能)を搭載したアンドロイド
――AGI-J――(アギー・ジェイ)
「AI」「人類」「滅ぼす」という題材が自分の書いたSFの題材ともよく似ていたので、興味を抱いて読んでみました。
当然ですが内容はまるで違いました。人類を滅ぼすというサブタイトルから、もっとスリラー的な展開なのかと思いきや、舞台は徳島県の藍の島という先進科学とは無縁の僅かな島民が暮らす長閑な離島です。
しかし、この島の島民が後の物語に大きく関わって来る重要なピースとなっていきます。
よく似た題材を取り扱っても、作者が変わるとこんなにもイメージが変わるものだな。と感心させられた作品でした。カクヨムコン11の応募作品なので10万文字超えの長編ですが、読みやすく物語の起伏に富んでいるので、飽きずに読み進める事が出来ます。第1章の終わりに人類滅亡の驚愕の原因が分かりますので、途中で止めると後悔しますよ。
「人工知能の発展した未来で、人類が滅ぶ瞬間」――そんなショッキングな〝エピローグから始まる〟この物語は、初めから強烈な〝ホワイダニット〟を読者に投げつけてきています。
「なぜ人類は滅ぶのか?」「AIが進化したAGI(汎用人工知能)とは何なのか?」
時に和やかに、時に面白おかしく、物語が進行してく中……随所に、多くの謎が巧みに盛り込まれています。未来への希望が溢れているように見えるからこそ、最初に提示されている絶望の存在感が、驚くほどに引き立っている。
〝この物語がエピローグから始まっていることに、大いなる意味がある〟
どうか、この強烈なエピソードを心に残しつつ、お読み頂ければ嬉しいです。
SFミステリーとしても秀逸だと感じるのは、この〝ホワイダニット〟へと物語中に答えが示される瞬間の、不思議な爽快感と感動にあります。
是非ともこの高揚を、皆様と共有したい、と願ってやみません……!
……AIが色々と話題に挙がる昨今、だからこそ、なおさら興味深い作品。
利便性ばかりを追い求めた先には、あるいはこんな未来も、現実に起こりうるのかもしれない……。
そんなリアリティを想起してしまい、なおさら背筋が凍えるのを感じながら、物語の続きが気になって仕方ないのです。
……でも美少女アンドロイドは人類の夢デスよね?(ボソッ)
時に背筋が凍るようなSFホラーの中、もうずっと惹きつけられてやまなかったSFミステリーとしての秀逸さ……是非ともご一読いただければ幸いです。おすすめ致します!