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目次
ずのうのこり5
かく。
いまかける。
かけるうちはおれ。
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あたまがいたい。
けずられてる。
ざりざり。ざりざり。
とまらない。
田中。
おれ田中。
田中……なんとか。
おもいでない。
くらい。
なにもみえない。
目あける。みえない。
くらい。くらい。くらい。
水。
くろい水。
その中にいた。
目があった。
大きい目。
千の目。万の目。
おれをみてた。
こえがする。
「……ビ……ガン……ゴ……」
もっとけずられる。
もっともっとけずられる。
なにかがなくなる。
おれの中の、なにかが。
けずられて、なくなる。
なにがなくなったかわからない。
でも、すくなくなってる。
おれが、すくなくなってる。
かべ。
かべしかない。
でられない。
にげられない。
こわい。
手がつめたい。
心がつめたい。
なにもかもつめたい。
目。
上に目がある。
おれをみてる。
おれ。
おれはおれ。
わすれるな。
いまかく。
かけなくなったら——
ざりざりざりざり
いたい。
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