12月13日の人声天語
夢美瑠瑠
第1話
明日は、「赤穂浪士の吉良上野介邸討ち入り事件」の日。
一般には「忠臣蔵」と言う。 元禄時代の話。
明治時代の「鉄道唱歌」には、「右は高輪泉岳寺、四十七士の墓所、雪は消えても消え残る、名は千代の果てまでも」という、歌詞がある。 千代、は大げさですが、それほどにインパクトのある事件だったらしいです。 ハナシを漠然とでも知らない人は少数派…はるかに昔の事件なのに、人口に膾炙しすぎている? 日本人好みのハナシだから、とも言うらしい。
知らない人のためにちょっとだけ書くと、要するに「主君の敵討ち」のハナシ。
刃傷沙汰松の廊下、というのがあり、浅野内匠頭、これが討ち入りをした大石内蔵助らの殿様で、イジメにあって、吉良という人に斬りかかった。 お城の中で暴力騒ぎを起こしたので、切腹させられて、で、臥薪嘗胆していた47人の家来が、何年後かの今日の夜、雪の降りしきる夜中に、吉良にかたき討ちを果たしたという、そういう事件。
よくドラマになったり、今頃の時期に特別のドラマが再放送されるので、オレも知っていて、なんだか感動したことがある。
で、歌舞伎になったり? 芥川龍之介が、「ある日の大石内蔵助」という短編を書いたりした。 この大意は、かたき討ちを果たすまで、大石は敵に悟られないように、遊興に耽っていた、と、普通そうなっているが、切腹前に、大石は、「ああいう遊びに耽っていた時の自分は、重い責任のことを忘れられるというので、心底楽しかったのでは?」と、述懐するという、そういう「忖度?」に基づく逸話である。
丸谷才一氏にも「忠臣蔵とは何か」という評論がある。
未読ですが、元禄時代、なんだか浮かれ騒ぎとかが多くて、「昭和元禄」とか、高度成長の時代になぞらえたりするが、そういう文化論か。 綱吉の治世で、3代将軍は「犬公方」、生類憐みの令の人。 歴史には疎いが、経済的に余裕があったので文化的に華やかになったのは想像がつく。 よく「劇場犯罪」とか言うが、一種の「ショー」みたいなものになったとか? 戦国時代に人殺しがあっても誰も騒がないが、泰平の世だったので、民衆が熱狂して騒動みたくなった…ロッキード事件みたいなものか。 オウムもそうかな?
よく知らんが、昔は「かたき討ち」というのが合法的な制度で、役所に申請して、許可が下りれば殺人が「正当防衛」みたいな扱いになったらしい。 タスキをしたりして「悲願成就」の旅に出たりしたらしい。 新憲法になって?禁止された。 この辺は曖昧。 「目には目を」はハムラビ法典ですが、「親の仇を自ら討ち取る」というのはあっぱれと言えばそうで、他人が口をはさむべきでないといえばそうである。 が、そうだとしたら赤穂浪士が死罪になったのは、許可が下りなかったのか? それともこの事件がきっかけでそういう法制度ができたか? そこらへんは全然無知です。 また暇なときに調べてみようと思う。
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