決戦! ツキノワグマ大侵攻!

紫 和春

第1話

 202Ⅴ年、A県N市。

 私立鳥形女子高等学校。小高い丘の上に建っている、ごく普通の私立学校である。


「おはよー」


 そこに通う2年生の葉山真莉まりは、学校への坂道を登り登校している。前を行く同級生を見つけ、声をかけていた。


「おはよ、真莉」

「今日の数学の宿題、やってきた? アタシ昨日寝落ちしちゃってさー」

「えー? 見せてもいいけど、タダというわけにはいかないなー」

「そこを何とかっ」

「じゃあコンビニスイーツ1個で手打ちね」

「ホントっ? 助かるー」


 そんな話をしながら、葉山たちは校舎へと入っていく。

 教室に入り、ホームルームの時間まで駄弁ろうと荷物を置いた時だった。

 学校の中では聞かないような、けたたましい警報音が鳴り響く。


『ツキノワグマ警報発令! ツキノワグマ警報発令! 生徒はただちに武装し、駆除にあたれ! 繰り返す!』


 その瞬間、葉山含めた生徒全員が一斉に駆け出し、教室を出る。そのまま廊下を全力疾走し、体育館へと向かった。

 体育館では、床の一部がせり上がり、ロッカーのような状態になる。そのロッカーには多数の銃器や手榴弾、ナイフ、ヘルメット、防弾ベスト、その他周辺装備が納められていた。

 体育館へ到着した生徒が、続々とロッカーの中にある装備品を身に着けていく。


「あ、おはよう真莉ちゃん」

「あ、かなえちゃん。今日は学校来れたんだ」

「そうなの。最近体調いいし、クマ警報もないから安心してたんだけどなぁ」

「そういう日もあるよ」


 真莉はそのままロッカーに収納されているベストを着用。ナイフ、手榴弾、ヘルメットを装着し、横へ移動する。そこには綺麗に整備されたM4カービンがズラリと並んでいる。

 それを生徒たちは次々と手に取り、装備していく。

 さらに奥へ進めば、後方支援担当の生徒が弾丸を規定数の分だけ生徒たちに渡していく。


「ショットガン装備の者は、こちらで弾丸を配布してまーす。急がず、焦らず、慎重に。焦りは危険の元でーす」


 そういって生徒たちは各々の装備を装着し、校庭へ走る。

 最後の生徒が整列し、人数の確認が終了すると、朝礼台に生徒会長である浅川千枝ちえが姿を表す。


「敬礼は省略。今来た速報で概要を説明する。13分前、東側にある森林にクマの群れを確認。数はおよそ500。冬眠から明けたクマたちによる食料略奪が目的と推測される。まぁ、クマの目的なんて分かるわけないが……。現在クマの群れは我が校に向けて進軍中。すでに第二防衛ラインである県道を越え、最終防衛ラインである切先川に接近しつつある。よって、第二防衛ラインまでクマの群れを押し返すことを最初の目標とする。訓練通りに動けば問題ないはずだ。健闘を祈る。かかれ!」


 浅川会長の号令の元、生徒たちは一斉に持ち場へ就くため走り出す。


「いやぁ、会長ってやっぱりカッコいいよね~。キリッとしてて、まさに理想の上司って感じ」

「真莉も会長を見習ったほうがいいんじゃないの~?」

「えー、アタシはそんなタイプじゃないからさー。ほんわかしてる感じがいいんじゃん」

「もうちょっと危機感持ったほうがいいんじゃない?」


 そんな会話を挟みつつ、葉山を含めた生徒たちは東側の道路を下っていく。

 10分も走れば、現場に到着する。川の対岸、切先川の東側のさらに向こうの雑木林で、不自然に動く黒い影が見えるだろう。


「目標発見、距離600。現在はこちらの出方を窺っている模様」


 ヘルメットと一体になっているヘッドセットのマイクで、学校の校舎にある本部に連絡を取る。

 すぐに返事が返ってくる。


『こちら本部、狙撃班が現着した。こちらからの別命あるまで安全を確保して待機』


 葉山たちは木の幹や草影に隠れたり、地面に伏せてクマの群れの様子をジッと見つめる。

 生徒の一人が物陰から単眼鏡を使って、先頭付近にいるクマの様子を見てみる。何か躊躇っているようにも見えるが、クマの意思など人間には分からない。

 そんなクマが、突如として頭から血を噴きだして倒れる。


「おっ、狙撃班の人たち、ちゃんと仕事してるねぇ」


 狙撃班は、学校が建っている丘の中腹にある専用の狙撃台にいる。その距離は1kmを超える。常人では不可能な領域だ。


「エリちゃん、次はその右側50cmのところにいるクマね~」

「りょっかい」


 観測員が目標を指示し、狙撃手がスコープ越しに狙撃を行う。このペアが、鳥形女子高には4組いる。

 しかも狙撃ペースは結構早く、20秒に1発を撃ち込んでいる状態だ。

 だがクマはいつまでもその場に留まってはくれない。先頭にいた十数頭かが、雑木林から飛び出してくる。


「目標突撃!」


 クマの突撃を確認した一人が叫ぶ。


『各自、射撃開始』


 本部から無線ですぐに命令が飛んでくる。

 その瞬間、構えていた銃から火が噴く。3点バーストの連続使用により、命中精度を上げつつ制圧性を高めることで、クマの突撃にも冷静に対処する。

 あちらこちらから一斉に射撃が行われたため、突撃してきたクマの群れはモロに銃撃を浴びる。それにより、あっという間にその命を散らすだろう。

 しかしクマもただでは負けない。その後ろから数十頭の塊である第二波がやってきたのだ。


「第二波襲来!」


 観測をしていた誰かが叫ぶ。しかし、今しがた銃撃していた生徒らの弾倉は空っぽだ。再装填を行わねばならない時に突撃を仕掛けてくる。これもまた敵の作戦なのだろう。

 そんな時に出てくるのが、ショットガンを装備した生徒らである。彼女たちは再装填を行っている味方を援護するべく、前線に出て引き金を引く。

 面制圧に長けていると思われがちのショットガンだが、意外にも射程はほどほどに長い上にある程度の狙いもつけられる。

 そんなこともあり、クマの四肢や頭部を次々と破壊していく。

 だが、クマもしぶといもので、四肢の欠損や大量出血程度ではすぐに止まらない。確実に動かなくなるまで発砲を続けなければ、こちらの命が危ないのだ。


「装填完了!」


 M4カービンを装備している生徒たちが再装填を終え、射撃態勢を整える。それを合図にショットガン班の生徒たちが一斉に下がる。それと同時にそこら中から射撃音が響き渡る。


「こうも数が多いと、すごくやりにくい……!」


 葉山は冷静に顔面を狙って射撃しつつ、愚痴をこぼす。

 その時、誰かが叫ぶ!


「第三波! 本隊襲来!」


 なんと、第二波が残っているうちに、敵の本隊が突撃を敢行したようだ。


「さすがにヤバくない……?」


 そんな空気が漂い始めた時、状況を把握していた本部から無線が飛んでくる。


『現在の状況では不利と判断。総員、撤退し学校に帰還せよ。繰り返す。総員、学校へ撤退せよ。全員の帰還を確認次第、籠城戦に突入する』


 その言葉を聞いた生徒たちは、それぞれがカバーし合いながら撤退を開始する。


「撤退! てったーい! 1年生から駆け足で撤退だよー!」


 3年生の先輩が、声をかけながら1年生の撤退を支援する。

 一方、2年生である葉山たちは、後ろへと下がりながら射撃を続けていた。


「叶ちゃん、そろそろ弾がなくなりそうだよ」

「分かった」


 葉山が弾倉の弾丸を撃ちきると、すぐにペアである叶が射撃を行う。その隙に、葉山は素早く弾倉を交換して装填を終える。


「装填よし。叶ちゃん、ゆっくり下がるよ」

「うん」


 こうしてペアで後退しつつ、クマを寄せ付けないようにする。やがて学校の敷地である坂の下へと到着するだろう。

 ここまで来れば、校門あたりで陣取っている味方が援護をしてくれる。葉山と叶は急いで坂を駆けあがる。

 だが、クマは葉山たちを追いかけることはなく、坂下の道路のさらに向こうである田んぼの中でウロウロしていた。


「はぁ、はぁ、はぁ……」


 しかし、普段から引きこもりがちである叶の体力は限界に近く、学校までの坂の途中で立ち止まってしまう。

 校門近くまで登ったところでそのことに気が付いた葉山は、叶のもとへ引き返そうとする。


「叶ちゃん、大丈━━」


 異変に気が付いたのはその時だった。クマの群れから1頭だけ離れ、叶のほうへと突進してきている。

 クマの最大瞬間速度は時速40キロメートルとも50キロメートルとも言われている。ツキノワグマのスペックだけ見れば、教習所で見かける大型バイクが巡航速度で突っ込んでくるようなものである。

 葉山は思わぬ出来事に、とっさに言葉を発することもできなかった。このままでは叶はクマによってひき肉にされるだろう。

 叶とクマの距離が10メートルを切ろうとした時だった。

 クマの両脇で何かが爆発した。その爆風をモロに浴びたクマは地面へと激突し、痛みにもだえるだろう。


「あんたら! 早く上がってきなさい!」


 校門のほうから聞きなれない女性の声がする。

 その指示に従うように、葉山は叶の肩に腕を回し、そのまま叶のことを支えながら学校の敷地内へと避難した。

 校門が閉まり、その場で荒い呼吸をする葉山と叶。


「大丈夫だったかい?」


 先ほども聞こえた女性の声。


「あなたは確か……」

「鳥形猟友会のモンだよ。始業式の時に顔を見せたと思うんだけどな」

「あー……、あの時の……。って始業式の時はスーツだったじゃないですか!」

「あらー、そうだったかしら?」


 そういって猟友会の女性たちは笑ってごまかす。

 すると、校門で坂の下を警戒していた生徒が、急に発砲を始める。


「なんだい? クマの群れが来たってのかい?」

「先ほど攻撃したクマがこちらに接近してきたので、少々痛めつけました」

「やっぱりクレイモア地雷じゃ威力不足かねぇ……」

「ミホさんの地雷の効きが悪いとなると、今年のクマは相当強くなっているようね」


 猟友会の女性たちがそんな話をする。

 その話を聞いて、葉山を含めた生徒たちはドン引きしていた。


「えっ……、クレイモア使ったんですか……? さすがに危険すぎますよ……」

「このくらい、猟友会では当たり前よ?」

「それに、クレイモア地雷がなければ今頃叶ちゃんはクマにかじられてたでしょうね~」


 ニコニコとした笑顔をしているが、内容がえげつない。結局生徒たちはドン引きするしかなかった。いくら指向性とはいえ、近くにいれば損傷を食らう可能性があるので、味方が近くにいる場合は使用してはならない。

 そんなこんなで、学校の敷地内に出入りできる場所を封鎖し、生徒たちと猟友会の皆さんは丘の上に籠城することになった。敷地は分厚く高いブロック塀で囲まれており、簡単には入れないようになっている。


「ていうかさー、本当に籠城して良かったのかなぁ?」


 葉山は持ち場である北側のブロック塀の上で、大きな独り言を呟く。

 その持ち場には葉山・叶ペアと、もう一組のペアがおり、合計4人で北東方向の哨戒にあたっていた。


「でも会長の指示なんでしょう? ちゃんと何かしらの理由はあるはずよ」


 そういうのは、もう片方のペアの飯田だ。葉山の隣のクラスの委員長をしている。


「そう考えると、会長ってスゲーよなぁ。頭脳明晰で文武両道、おまけに品行方正で可憐ときた。欠点が見当たらないぜ」


 飯田のペア、少々男気が強い橋村が話す。


「会長さんの足は引っ張らないようにしないと……」

「叶ちゃん、焦る必要はないよ。叶ちゃんには叶ちゃんにしか出来ないことがあるはずだから」

「真莉ちゃん……」

「よし、じゃあ哨戒を続けますかっ」


 そういって警戒を続けようとした時だった。

 突然、校内放送がかかる。


『目標が動き出した模様。繰り返す、目標が動き出した。現在東側から学校を包囲するように移動している。動ける者は直ちに攻撃準備に入れ』

「東側から学校を包囲するようにって……、アタシたちがいる辺りじゃん!」

「クマの群れがこっちに来てるってことね」

「うちらビンボーくじ引いちゃったのかなぁ」

「と、とにかく、迎撃準備に入らないと……!」


 4人はブロック塀から降りて、ところどころに設けられた銃眼へと移動する。そして自分の銃を銃眼に据えて、外の様子をうかがう。

 木々がまばらに植えられていて、視界は良好である。今のところ、クマが襲ってきている様子はない。まだこちらには来ていないようだ。

 しばらく警戒態勢を取っていると、再び校内放送が流れる。


『これより、軽迫撃砲による威圧攻撃を開始する。射線上にいる生徒は十分注意されたし』


 その直後、校舎の屋上から笛の音が鳴り響く。と同時に、卒業証書用の丸筒のフタを勢いよく外したような音が響く。


「ちょっとー。アタシたち前線に近い所にいるんですけどー? 誤射したらどうするのよ」

「ほんとそれ。もしかしたらうちら卒業扱いになるんじゃねぇか?」

「それ、この世からの卒業になってますわよ……」


 そんな話をしていると、あっという間に迫撃砲が着弾する。どうやら葉山たちの直上は通らず、クマの姿が確実に見える東側に照準を合わせたようだ。

 その後も数回にわたって、迫撃砲の攻撃が続く。笛が長く吹かれて、迫撃砲の攻撃は止んだ。

 その時、外の様子をうかがっていた叶が声を上げる。


「目標接近!」


 その声で、談笑していた葉山たちは話を即座に止め、銃眼の外を睨み引き金に指をかける。

 そして葉山が、移動しつつあるクマを見ながら本部に報告する。


「こちら敷地北東部哨戒担当、葉山です。現在目標が接近中、数は約100。射撃許可を求む」

『こちら本部、射撃を許可する。軽迫撃砲の攻撃の有無は?』

「ください」

『了解。基準座標を指示せよ』

「赤の21番」

『赤の21番、確認した。防衛に徹するように、終わり』


 これで通信が切れる。葉山は他の3人に伝達する。


「射撃許可が出たよ! 防衛に徹するように!」

「了解!」


 そして引き金を引く。軽快な発砲音が、クマたちの注意を引く。その時になれば、すでにクマは攻撃を受けているのだが。

 しかしクマもなかなかしぶとく、分厚い体毛と肥大した肉で銃弾を受け止める。冬眠から目覚めたばかりで、体の脂肪や筋肉の量が減っているはずなのだが、10発食らっても動き続けている。


「このクマたちしぶといよぉ……!」


 叶が泣き言を言いながら、必死に引き金を引く。だが、明らかに弾丸の消耗のほうが早く、次々と弾倉を空にしていく。

 とそこに、猟友会の女性たちがやってきた。


「アンタたち、大丈夫かい?」

「猟友会の……! 残弾が少なくなってきました!」

「弾丸の補充ね。すぐに伝える。あたしらも加勢するよ!」

「はい!」


 猟友会の女性たちは、危険なブロック塀の上に登り、そこで膝射を開始する。

 そこからは、ただひたすら迫りくるクマに撃ち続ける時間が続いた。いくら分厚いブロック塀があるとはいえ、最高速度のクマの突進を二三食らえば致命的なダメージを負う。

 そのため、クマを寄せ付けないことを念頭に射撃を続けなければならないのだ。それにはとてつもない集中力と弾丸を消費する。

 そんな中、校舎から増援と補給がやってくる。


「弾の補給だよー!」

「ようやく来たね! すぐに補給しな! 手榴弾を投げるよ!」


 葉山たちは、すぐに弾丸の入った弾倉を防弾ベストのポケットに入れ、また余剰分をいくつか確保する。

 その間に、猟友会の女性たちは持っていた手榴弾の安全ピンを抜き、すぐに投擲する。体を伏せて数秒。複数の破裂音が響く。

 そして伏せた状態で射撃を続ける。

 とにかく射撃、射撃、射撃。まさに鉛玉の雨である。

 それが功を奏したのか、クマは斜面を登ろうとはしてこなかった。

 だがそんな時間も長くは続かない。


「弾薬なし! 全部撃ちきった!」

「こっちも残弾なし、です」

「私も……」

「え~、皆撃ちきっちゃったの? って、あらら?」


 葉山たちは弾を撃ちきってしまったようだ。持っている手榴弾も、すでに猟友会の皆さんによって投げられている。

 すると、周囲で鳴っていた射撃音が次第に聞こえなくなってくる。


「やば、他のところも弾切れ起こしてるじゃん」


 現状を報告していると、攻撃の手がなくなったことを察したのか、クマの群れがジリジリと近寄ってくる。


「会長……! このままでは我々が餌になってしまいます! 開かずの倉庫を使うべきではありませんか!?」


 副会長が浅川会長に意見具申する。だが会長は動かなかった。

 いや、動く必要はないという様子だった。

 その時、聞きなれない砲撃音が鳴り響く。


「な、なんだぁ!?」


 生徒たちは音の正体を確かめるべく、塀の上に登り辺りを見渡す。


「あっ! あれ!」


 一人の生徒が指を指す。そこには、行進間射撃をしながら接近している数輌の16式機動戦闘車がいた。


「自衛隊……!」


 すると今度は、ヘリが飛んでくる音がする。しかもかなり低空だ。

 チヌークの登場である。その後ろには複数のチヌークとオスプレイもいた。

 先頭を飛んでいたチヌークが校庭に着陸すると、中から自衛官がわんさか出てくる。


「真莉ー!」


 突如葉山の名前が呼ばれる。彼女には聞き覚えのある声だ。


「えっ? お父さん!?」

「真莉、心配したぞ!」

「ちょっと待って? お父さん高良内駐屯地にいるんじゃなかったの?」

「娘が大変な時に大人しくしている父親がいるか!」

「それはそうなんだけどー……」


 そんな話をしていると、学校の敷地の外では凄まじいことになっていた。機動戦闘車がクマに対して特殊散弾を用いて砲撃をしている。戦車が通った後で、まだ動いているクマに対し、血の気の多い自衛官が近距離で発砲するか銃剣突撃を敢行していた。


「しかし、真莉の学校の生徒会長はすごいな」

「え?」

「どうも、このことを予見して、クマ警報発令時に第21普通科連隊に応援要請していたんだ」

「そうだったんだ……」


 こうして、強力な武力をもってして、約500頭ものクマは駆除された。すでに夕方になっており、これから日が暮れるまで生徒たちはクマの死体の処理にあたる。その後は自衛隊にバトンタッチだ。


「諸君、よく持ちこたえてくれた。これだけの技量を持っていれば、我が校は安泰だろう」


 朝礼台に登り、生徒たちに訓示を述べる浅川会長。


「しかし、クマの進撃具合は年々勢いを増している傾向にある。もしかしたら、来年はもっと酷くなるかもしれない。それでも、我が校の生徒ならば、必ず撃退することができると信じている。今日はご苦労だった」


 そうして浅川会長は敬礼する。それに合わせて、生徒たちも敬礼をした。

 クマによる被害は年々増加する一方だ。クマとの戦いは、今後も続いていくことだろう。

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