1998年のナタリー・インブルーリアの大ヒットデビュー曲『Torn』。大好きなポップソングです。その歌詞に『I am shamed lying naked on the floor』という一文があります。ネイキッド？　裸で床の上に横たわる？　謎の歌詞に興奮しました（笑）

2010年代、出張でよくアメリカに行きました。10時間とか長いフライト時間がありますし最新の映画がオンデマンドで見れましたので、私はあまり眠らずに映画を４，５本楽しむことが多かったです。

2013年か2014年だと思いますが、私は成田発の機内で食事やワインを楽しんだ後に、あるアニメ映画を観はじめました。通常はハリウッドの実写映画を観ることが多いのですが、評判も知らず偶然選んだアニメでした。

出だしからやけに映像が綺麗なアニメだな～と思いました。ミュージカル調らしく歌もぴったりでした。そして序盤のあるシーンに釘付けになったのです。

呪いの様な魔法を持つ孤独な自分に悲観して、アレンデール国から逃げ出したエルザが山に向かって進むシーンです。松たか子が歌う切ない『Let it Go』の映像との完璧な調和が私に感動を与えました。私は何度も何度もそのシーンを巻き戻しては繰り返し見ていました。

ここまでは良かったのです…………

そのうち、何か視界が暗くなり始めました。

「おかしい」

やがて胸が詰まる感じで気持ちが悪くなってきました。

音声も遠くなってきました。

初めての体験でしたので（死ぬかも知れない……）と思いました。

「や、やばい……」

おそらくその時の私の顔面は蒼白になっていたことでしょう。吐き気に我慢ができなくなり、眩暈でぐらぐらした状態で機内のトイレに向かいました。しかしトイレは遠かったのです……通路で気を失い倒れました……

十分後に私は目覚め、通路で寝かされているのに気が付きました。はっきりいって他の客の邪魔です。周りの客たちの白い目が見えました。CA（キャビンアテンダント）さんが駆け寄ってきて「大丈夫ですか？」と抱き起してくれました。

「ええ、なんとか……」

気が付くと吐き気は収まっており、眩暈も治っていました。

「よく食後トイレに行かれる時に倒れられるお客様がいるんですよ。お気を付けくださいね」

どうやら上空で気圧が低い環境で、アルコールを飲んだりして血管が拡張すると血圧が下がり貧血？を起こしやすいようです。当時の私は普段から血圧は低めで、出張時は疲れているにも関わらずお酒も結構飲みましたので、リスクが高かったんだと思います。

それからの出張では会社の産業医に処方してもらったリズミックという血圧をあげる薬を飲んで予防することにしました。でも昨年の久々の出張前、かかりつけの医者にその薬が欲しいと言ったら、血圧高めな人に出せるわけないでしょと言われました（泣）、10年でいつのまにか血圧が高くなってしまったのです。

えーその結果……

昨年の米国出張では椅子に座ったまま数分気絶していました。もう出張は拒否します（笑）

（教訓１）

飛行機に乗る時は体調を整える事、機内でのお酒の飲みすぎには気を付けましょう。

通路に寝かされて恥をかきますので。

さて次は裸の話です。