第41話 ホソイヒトミという人物を探しています
※白鷺月子視点
細井瞳というキャラクターはSNS上でかなりの認知度を得てきた。それもプロのコスプレイヤーでもある柏木美琴さんが細井瞳のコスプレをしてくれたのが大きい。
細井瞳のコスプレはかなりやりやすいと思う。黒髪ロングヘアーに黒いスーツスカートであればいいのだ。他にも何人かのコスプレイヤーさんが細井瞳のコスプレをしてくれた。
さらにWEB作家さんたちがそれぞれの物語に細井瞳を登場させた。
それらの作品を読んだ読者の中には今日細井瞳を見たよというポストをしたりした。
そこで私はある遊びのようなものを思いついた。それは昨今のホラーブームにありそうな文章をXに投稿してみるということだ。
私は仕事を終え、帰宅してXのポストをチェックしながら文章を考えた。
「ホソイヒトミという人物を探しています。情報をお持ちのかたはご連絡ください」
という文章をXにポストした。
江戸沢麻美子が書いた人探し風のイラストも添えた。
しばらくすると何人かの気の良い、のりの良いフォロワーさんたちがリプライをしてくれた。
「ホソイヒトミさんをとある駅で見ました。酔っぱらいにからまれている女性を助けていました」
「ホソイヒトミさんのような人をとあるラーメン屋さんで見ました。一人でチャーシュー麺と唐揚げ、餃子、チャーハンを食べていました」
「私はホソイヒトミさんと別世界に行きました。そこでは飛空船が今でも飛んでいました」
「中学生のときの同級生に似ていますね。たしか今は弁護士になっています」
「この人タイプだな。彼女になってくれないかな」
「コンビニ店員です。有名なクレーマーに絡まれていたらこの似顔絵の人に助けてもらいました」
「起こったことをありのまま話します。ホソイヒトミさんが若返ったたお祖母ちゃんを連れてきました」
などなどいろいろな設定のホソイヒトミの情報が送られてきた。
私はそれぞれのリプライに丁寧にいいねをつけた。
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