大量の金貨をゲット

 次の日。

 最果ての街エクストレームで情報収集をする俺とエリーズ。

 冒険者ギルドへ向かい、周辺の冒険者に聞き込み。すると、俺の所属していたギルドが悪事を働いていることが判明した。


「ヴェナンか……裏の世界では有名だぜ」


 最近、ヴェナンのギルドに誘われたという商人の男性と接触できたのだが……やはり、怪しい仕事をしているのか。


「連れのこの子が襲われたんだ」

「……なるほど。噂の人さらいか」

「知っているんだな」

「ああ、この周辺で多発している“闇クエスト”だ」



 つまり宿屋の店主の言っていたことは事実。

 若い女性が狙われているのも本当だ。



「その闇クエストはどこで受けられるんだ? もちろん、調査の為に聞きたい」

「これ以上はヤベェぞ……消される」



 と、商人の男性は顔を青くして立ち去った。

 ……そんなにヤベェ案件なのかよ。

 それだけでゾッとした。



「なんだか……怖いですね」

「エリーズ、準備をして岩の街ロシュへ戻らないか」

「え……」

「もう証拠はほとんど掴んだといっていい。ヴェナンを直接叩く方がいいかもしれない

「……そうですね。宿屋の方も困っているようですし、助けてあげたいです」



 そう、これは人助けでもある。

 きっとどこかで若い女性が捕らわれているに違いない。

 それを聞いて見て見ぬふりなんでできるか。


 俺には幸いにも錬金術師としての力がある。爆弾ポーションを製造しまくって、ヴェナンのギルドへ乗り込む。


「よし、準備を進めよう」

「わかりました。もし必要ならお金なら任せてください」

「お金?」

「はい。ここへ来るためにたくさん金貨を持ってきたのです」


 エリーズは突然、両手にあふれんばかりの金貨を見せつけてきた。ちょ、これは……凄い量の金貨だ。何百枚あるんだ……これ。

 てか、こんなところで金貨を見せびらかすなんて危ない。


「聖女って金持ちなんだな」

「信者の方々がお布施を……」


 勝手に投げ銭してくれるらしい。そりゃ羨ましいな。


「ほぉ、でも使ってもいいの?」

「はい、構いません。ロワさんには命を救われたので、命の恩人ということです」


 そこまで言ってくれると嬉しいというか。


「でもなぁ」

「いいんです! これでさらわれた方々が救われるのなら構いません。余のため人の為に使うのなら問題ありません」



 星のようにキラキラした瞳を向けられ、俺はまぶしすぎてたまらなかった。こ、これが聖女ってヤツなのか……!



「わかった。じゃあ、ポーション製造の為の材料を買わせてもらう」



 幸い、この最果ての街エクストレームにはアイテムショップが立ち並んでいる。“最果て”ではあるものの、船であらゆる大陸にアクセスできるから、商船が立ち寄ってくる場所でもあった。


 俺は店を回って材料を調達。

 爆弾ポーションの他、植物プラントポーション、火炎ポーション、催涙ポーション、煙幕スモークポーション、閃光フラッシュポーション、硫酸ポーション、毒ポーション、麻痺ポーション、凍結ポーション、石化ポーションなどなどあらゆるポーションを製造した。



「完成ですか?」

「ああ、エリーズ。君のおかげだ」

「いえいえ」


「よし。明日、最果ての街を出てロシュへ戻る。ヴェナンたちを叩き潰す」

「はい。女性たちも助けましょう」



 倒すべき敵は決まっている。

 まっていろ、ヴェナン。

 お前の犯罪を止めてやる――。

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NTR追放男と生き別れた義妹聖女 桜井正宗 @hana6hana

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