アングレカム-Angraecum Leonis-
賢軌 紲菜
OPENING
アングレカム-Angraecum Leonis-
夢のような光景を見たあの日。届かない想いを馳せながらもあなたの事を忘れようとしていたわたしは傷付く事を恐れて目を閉じたままその夢を見ていた。
襲って来る苦しみと戦う勇気が無かったのだ。
暗闇の中何も見えない中どこにあるのか分からない出口を探しながら、あなたがわたしの事を忘れる事を待ちながら、ふと涙を流す
今のわたしには光が無い。
真っ暗闇の中ただひたすらに当てもなくわたしは光を求めて歩いて行く。
全ては夢なんだと。そう思い込み、全てを片付けようとしていた。でも現実はそう甘くは無い。
夢ならばどれ程良かったのだろうと、深い後悔に蝕まれながら、わたしはわたしの光を探し続けた。言えずにいるこの暗い過去を隠し続けでわたしは“わたし”を演じた。
あの日の悲しみや苦しみでさえ愛そうとしたその代償にわたしはわたしを失ってしまった……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます