物語全体に漂う静けさと喪失感。言語や生物、資源や伝統技術などあらゆるものが失われていく現代を示唆するような印象を受け、とても考えさせられました。でもそこには押し付けがましいものは一切なく、ありのままの姿として静かに美しくつづられてます。どこか詩的で優しい旋律は、読む人の心をそっと包んでくれるでしょう。この先の展開がとても気になる静かで思慮深い物語です。
作品のコンセプトが幻想的というか、独創性を感じて楽しい気持ちになりました。短い文章ながら、世界の深層へ繋がっていく描写を丁寧に描いていて、執筆力の高さが伺えます。続きも期待しています。面白かったです!
過去に確かに生きていた世界を、現在の止まった状態から感じられることの出来る物語です。激しく情感を揺らすものではありません。でも遺跡の一歩一歩を主人公と探索することで、だんだんと甦る思いや呼吸にじわりと胸が温められる作品です。読むほどにもっと、この世界に触れたくなります。