第1話 幼馴染みが義妹に!?

高校2年生になった夏のある日、

「彰人、俺再婚しようと思ってる」

父である雄大が突然とんでもない事を言ってきた。

「は!?」

「実は前から付き合ってる人がいてな、最近結婚するかって話になったんだ。」

「はぁ、でもいきなり過ぎないか?もっと前に話してくれても…」

「まぁまぁ、今日挨拶しに行くから支度しとけよ」

あまりに自由すぎる父に、

「もっと早く言えよっ!」

突っ込まずにはいられないのだった。

しばらくして

「さて、行くぞ」

「あれ?車は出さないのか?」

「あぁ、隣の家行くのに車を出す馬鹿が居るのか?」

ん?隣の家?何言ってるんだこの父上は。

「隣…?」

「あぁ、相手を言ってなかったな。葵さんと結婚しようと思ってな」

「葵って菜沙のお母さんの?」

「そうだ。ずっと前からお互いにシングルだったらしくてな、話すようになって1年前に付き合ったんだ」

「よく気づかなかったな俺…」

「お前と菜沙ちゃんが学校行ってる時に会ってたからな。そろそろ入るぞ」

そう言いながらインターホンを鳴らす雄大。

しばらくすると、

「はーい、待ってたわよー」

オシャレな服を着ている葵さんが出迎えてくれた。

「菜沙はこっちの部屋にいるわよー」

そう促されて俺たちは葵さんに着いていく。

「あ、お母さん。その人が結婚する相手?……!?」

菜沙は戻ってきた葵さんの後ろを見て俺と目が合いとんでもなくびっくりした顔をしていた。

「そうよ~、雄大さんと結婚するの」

ささ、座って。と葵さんは菜沙の隣に座り対面の椅子に座れと促す。

「え…彰人のお父さんと…?」

「そうなの、昔から話してはいたんだけど2年前くらいから雄大さんがアプローチしてきて1年前に付き合ったの。私たちは結婚しようってなったけど菜沙たちに判断してからにしようってなって今に至るわね」

「そういう事だ。彰人達はどう思う?」

2人は期待する目で俺達を見つめる。

「私は…お母さんが幸せなら良いよ」

「俺も、菜沙と同じだな」

「本当か?ありがとう」

嬉しそうに葵さんの声が弾む。

「なら今日から一緒に暮らしましょう♫」

「え?お母さんでも荷物とか…」

「寝るだけよ、慣れといた方がいいでしょ?」

「ま、まぁ…たしかに…」

「という事で、今日からよろしくね!彰人くん」

え?もう同じ家で寝るの?早くない?

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幼馴染みが義妹になったらいつも以上に甘えてくるようになった件 あやや @ayapo0322

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