人鳥温泉街の訪問者

高橋志歩

人鳥温泉街の訪問者

 海田は、濃いコーヒーをカップに注ぎながら欠伸をした。


 昨夜は、人鳥温泉街の自治会の寄り合いで、師走のイベントについての打ち合わせがあった。その後の店主連中との宴会にも付き合ったため、今朝はまだ少し酒が残っている。

 午前中は店を開けてものんびりやるか、と海田はコーヒーを啜りながらデスクに座ってネットワーク端末をのぞく。大小幾つもあるディスプレイをざっと眺め、表示されている様々な情報を頭に入れる。株価から、別の星系の戴冠式の話題まで。海田は空っぽを何よりも嫌っている。だから中央諜報局を辞め元諜報員となっても、相変わらずあらゆる情報を入手している。無駄とか役に立つとかは一切関係無い。


 無限に溢れる情報で脳内を常にいっぱいにしておかないと、海田は落ち着かない。


 しばらくキーボードを叩いてからリビングのテーブルに移動し、朝食のバナナを食べながらテレビのニュース番組を見る。月面都市の都議会が、予算で揉めて荒れているようだ。

 やがて国際ニュースで、フランス国のニュース番組が始まった。フランス政府の情報省で一番影響力のある人物のスキャンダルが暴露され、芋づる式で政府関係者の名前が多数挙がっているらしい。年の瀬に大変な事になったと、少しばかり興奮しているアナウンサーの表情を見つつ、海田はかすかに目を細めた。

「フランス国の情報省ねえ……」

 その時、階下の方からバタンバタンと物音がした。ペンギンの大福が起床して動き出したようだ。海田はテレビを消して立ち上がった。


 その日の午後。人鳥温泉街駅に到着したレトロな外装の電車から、一人の老人が降り立った。

 小柄だが、ひどく目立つ姿である。真っ白な毛皮のロングコート、白い靴。首に巻いた白いカシミアのマフラーで顔の半分が隠れている。ふさふさとした髪も真っ白。マフラーから覗く丸い鼻先は赤らんでいるが、目は綺麗な青色だ。そんな白づくめの老人はホームを歩き、改札を出ると駅前広場で空を見上げ、周囲を見回す。人鳥温泉街の大きな案内板を見つけると、すたすたと近寄った。

 人鳥温泉街駅は小さな無人駅だ。駅前広場は観光客でけっこう賑わっているが、平日の午後はさすがに閑散としている。時折吹き抜ける冷たい風を受けながら、老人はしばらく案内板を見上げていたが、またすたすたと歩き出した。中央通りに並ぶ周囲の店を眺めながら歩き続け、やがて目的の看板が見えると足を止めた。

 <人鳥土産物屋>

 シャッターは開いて、のぼりが立っている。つまりきちんと営業しているという事だ。

 しばらく観察してから老人は頷くと、店には近寄らず別方向に歩き出した。迷う事も無く、やがて雲雲温泉館くもくもおんせんかんの前に出た。門の前で落ち葉を掃除している人物に気さくに声をかける。

「こんにちは」

 番頭の藤堂とうどうさんはいささか驚いて顔を上げ、白づくめの老人を見た。

「はい、何でしょうか?」

 老人はマフラーを外して赤ら顔を見せ、少し甲高いが滑らかな喋り声で用件を述べた。

「いきなりだけど、ここにしばらく泊まりたいと思って。部屋はあるかな?」


 お客だと知って、番頭の藤堂さんは急いで老人を館内に案内し、カウンターの内側に立った。老人は、天井が高くて和洋折衷な雰囲気のロビーを見て笑顔になった。

「ここは初めて来たけど、いい雰囲気だねえ」

「ありがとうございます。ごゆっくりお寛ぎください。それで……」

「うん、この旅館で一番立派な、最上級の部屋は空いてるかな? 一週間ほど泊まりたいんだけど」

「……はい、特別室は空いておりますが、そのまず」

「ああ、お金の心配は不要だよ。今払っちゃうから」

 藤堂さんが一泊あたりの料金の説明をしても、老人は頷いただけだった。ポケットから取り出した端末で身分証明書を見せ、照会が済むと手慣れた感じでさっさと支払いを済ませた。

「荷物は何も無いよ。手ぶら。もう部屋に入れるかな?」

「もちろん、大丈夫でございますよ。すぐにご案内いたしますので、それからお部屋の設備の説明を」

 満面の笑顔の藤堂さんに向かって、老人は話しかけた。

「ところで、あなた、一つ頼まれてくれないかな」


 人鳥土産物屋の店頭に座り、ノートPCに年末年始のスケジュールを入力していた海田は、店の隅にある店用電話の呼び出し音に顔を上げた。表示ディスプレイには『雲雲温泉館』。珍しいな、と思いつつ近寄って受話器を取り上げる。

「はい、人鳥土産物屋です」

 <ああ、海田さん。雲雲温泉館の藤堂です。今よろしいですか?>

「大丈夫ですよ。まさか大福が何かしでかしました?」

 <いえいえ違います。あの、実は海田さんへの伝言を頼まれまして>

「伝言?」

 <先ほど当旅館に投宿されたご年配のお客様が、人鳥土産物屋の海田さんに伝えてくれと……>

 ご年配? 何か物凄く嫌な予感がする。海田は無意識に髪に手をやった。

 <えーと……店を閉めてすぐに来い、すぐに来ないとお酒は無しだよ。こう言えばわかると>

 海田は目を閉じて天を仰いだ。懐かしい、他愛のない合言葉。しかし。

「白髪の小柄な爺さんでしょう?」

 <はい、そうです。何ですか連絡をしたりするのがお嫌いとかで、私に>

「……わかりました。お手数ですが、すぐに行きますと爺さんに伝えてください」

 受話器を置いてから、海田は小声でぼやいた。

「まったく、いきなりとはね」

 しかし、海田に選択肢は無い。行くしかないのだ。溜息をつきながら、海田は閉店の準備を始めた。


 雲雲温泉館の庭の奥にある、離れになっている豪華な最上級の特別室。部屋は5つもあり、各種設備が整い、専用温泉も室内と露天を合わせて3か所。サウナもある。

 その特別室の一番広い和室の巨大な座卓の前で、老人は立派な床の間を背に浴衣の上に半纏はんてんを着込んでちんまりと座っていた。お茶を飲みながら本を読んでいると、襖の向こうから仲居の声がして、やがて仏頂面の海田が部屋に入って来た。ネクタイは締めていないが、スーツを着ている。

「やあ、久しぶりだね。海田君。うわあ、髪を真っすぐにしたんだね。似合ってるよ」

 老人は両手を広げ、笑顔で海田を迎えた。

「このままで失礼。立ったり座ったりすると膝が文句を言うんだ」

 海田は、老人の向かいに置かれた巨大な金色の座布団に腰を下ろし、一応丁寧に挨拶をした。

「どうもご無沙汰しています……派手で目立つ事はしないでくださいよ。ここはもう俺の地元なんですから」

「別にいいじゃない。金持ちの知人が押し掛けたとでも言っとけば」

 老人は平気な顔だ。

「あれから、ずっと国外に出てたんですか?」

「うん。あちこち歩き回ってたけど、飽きたから帰って来た。でもさあ、君、僕の移動を追跡してたんじゃないの?」

 海田は苦笑した。

「俺はもう諜報局の人間じゃありません。あなたの追跡なんて、怖くてできませんよ」

 老人は一瞬だけ妙な笑顔を浮かべたが、すぐにニコッとした。

「それもそうかもしれないね」

「もう気は済んだんですか?」

「済んだ。君のおかげで、馬鹿な連中は一掃できたしね」

 老人は、機嫌良さそうにお茶を啜った。

「……帰国したのはいつですか?」

先一昨日さきおととい

「フランス国からですか?」

「そうだよ。長居をしちゃったけどね。何でわかったの?」

「今朝、フランス国の情報省が大騒ぎになってるニュースを見て気になってたので」

「ああ、あれね。腹の立つ事があったから、ちょいと蹴飛ばしてやった」

 海田は、老人の相変わらずニコニコしている顔を見た。

「何? 興味があるの?」

「少しありましたけど、あなたが絡んでいるなら止めておきます」

「なんだ、遠慮しなくていいのに」

 海田は溜息をついた。

「スミス部長を怒らせるとは、大馬鹿者ですね」

 老人はニコニコしたまま頷いた。

「そうだね。でも僕は今は何の肩書も無いから。さて、夕食を持って来てもらおうか。ちゃんとお酒もつけるよ。上着を脱いで楽にして」


 老人は、通称スミス部長。中央諜報局の幹部で幾つも肩書を持っていた。日本支部の支部長も長く務めていて、諜報員時代の海田が唯一頭の上がらない人物でもあった。

 正式な身分証明書では氏名はヘンリー・スミス。アメリカ国の生まれだが、少年時代に日本国に家族と移住してきて、成人後に帰化した。小柄でいつも笑顔、気さくな態度を崩さないが、実は恐ろしく冷徹で切れる策略家である。

 過去に諜報員だった時期は短く、大怪我をしたのをきっかけに中央諜報局の管理部門に異動した。しかしこちらの世界の方が性に合っていたようで、組織の様々な部門で辣腕を振るい、絶対に敵に回したくない相手だと恐れられた。諜報員時代に何やら事業を起こし、それを莫大な金額で売り払ったので富豪レベルの金持ちでもある。だから賄賂の類が一切効かない人物としても有名だった。


 座卓に並べられた豪華な夕食に健啖ぶりを発揮しながら、スミスは海田の近況をあれこれ尋ねた。

「そうかーちゃんと店長をやってるんだね。ペンギンの大福君、会いたいなあ」

「いつでも店に来てください。奴は人間が好きですから、あなたにも愛想良くしますよ」

 スミスは違う目つきで海田を見た。が、すぐに笑顔になって刺身をつまんだ。

「温泉を堪能したら会いに行くよ。ところで海田君、僕のところに戻ってきてよ」

 酒の入ったコップを持ったまま、海田の動きが止まった。

「……日本支部が再開されるんですか?」

「うん、準備中。場所はちょっと変わる」

「早いですね。もっと時間がかかると思っていましたよ」

「公式のお披露目は来年の夏頃だけどね。でも僕はもう支部長はやらずに顧問になる。年が年だからね。それで君にも戻って欲しい。面倒な手続きはこっちで全部やるよ」

 海田は酒を一口飲んでから言った。

「お断りします」


 ――――――


 半年ほど前に、中央首都の一角のビルにあった中央諜報局日本支部の事務所が真昼間に爆破される事件が起こった。

 幸い怪我人は出なかったが、当然日本支部は長期閉鎖となった。犯行声明の類も無かったため、実行犯も犯人の目的も不明のままである。

 もしや中央諜報局の自作自演ではないかという噂もあったが、半分正解だった。


 爆破工作を海田に命じたのは、スミス部長だった。


 その頃、中央諜報局の中枢では各国を巻き込んで熾烈で大掛かりな権力闘争が起きていた。スミス部長は策略家ではあるが、醜い足の引っ張り合いのような陰謀は嫌い、極力距離を置いていた。だが彼が信頼していた数少ない人物が巻き込まれ、失脚させられた。

 スミス部長は激怒し、ついに幕引きのために動き始めた。中央諜報局の中枢の、さらに奥深くに自分の手を突っ込む事にしたのである。

 この辺りの事情を海田は大雑把に把握していたが、そんな海田にスミス部長は言った。

「支部をドカンと爆破して。怪我人が出ないように、火災も出ないように、冤罪が起きないように、でも黒煙は目立つように。君は逃げていいよ。あとは僕がやるから。このままじゃ気が済まないからね」

 海田は呆れた。

「気が済まないって、そんな無茶苦茶な。幹部のあなたが内側から破壊工作ですか?」

「そうだよ。方法は任せる」

「絶対に上層部に自作自演を疑われて、下手すれば拘束されますよ」

「もちろん承知の上だよ。大丈夫、表に出るのは僕だけだから」

 海田は呆れたが断る事は不可能だ。スミス部長の命令は絶対である。

「爆破した後は、俺は逃げてそれからどうなるんです?」

「身を隠してて。前もって特別手当を渡すから。僕からいずれ連絡するよ」

 何やらふふふ、と楽しそうに笑うスミス部長を見て海田も覚悟を決めた。

「……わかりました。手配します」


 そして爆破計画は決行され、もちろん大騒ぎになり、海田は即退職して人鳥温泉街に越してきた。

 スミス部長は、首都警察の事情聴取や閉鎖等の後処理をしてから国外に出て、それきり消息は途絶えた。

 爆破事件をスミス部長がどう利用したのか、やがて権力闘争は収束し、様々な怪しい噂が界隈を飛び交ったのだった。


 ――――――


 スミスは、海田の拒否の返答には反応せず、天ぷらを食べながら言った。

「この魚、ほくほくで美味しいなあ。魚と言えばね、イギリス国に行って中央諜報局の最高幹部連中と会ったんだ。なかなか面白い体験だったよ」

 海田は酒にむせそうになった。毒蛇が何匹もうごめく巨大な巣に一人で乗り込んで、何をやってきたんだか。

「嫌になるぐらいの美男美女揃いだったなあ。貴族階級は消滅しても、美形の伝統は残っているんだねえ」

 海田は小さく息を吐いた。

「改めて言います。俺は戻る気はありません。今はもう温泉街の土産物屋の店長です」


 スミスは手を止め箸を置くと、座椅子にもたれて腹の上で指を組んだ。態度が変わったのを海田は感じ、背筋を伸ばした。

「君があの日のうちに退職して驚いた。身を隠して、僕からの連絡を待っているだろうと思っていたからね」

「実は前から色々考えていて、あの騒ぎは丁度いい機会だと判断して辞めました」

 スミスは杯から酒をちびりと飲んだ。彼が酒に弱いのか酒豪なのか、海田は未だに判断がつきかねている。

「君のような優秀な人物がいてくれると、僕は助かる」

「俺は別に優秀じゃありませんよ。あなたが一声かければ、最高の人材が何人でも集まって来るでしょう」

「人材は集まる。でも君みたいに他人を観察できる人間はいない」


 海田の眼前に、暗黒の空の下に広がる荒涼とした風景が広がる。空気の無い冷たい白黒の月面……。


 逃げられないだろうな、と思いつつそれでも海田ははっきりと言った。スミスは敵でも味方でも、曖昧さを絶対に許さない。

「あなたの事は尊敬していますし、世話になった恩もある。諜報員の仕事も嫌いじゃありません。ですが、俺は温泉街のあの店で店長をしながらペンギンの大福を守ると誓ったんです。だから戻るのは断ります」

「……ペンギンを守ると誓った。なるほど? 君はペンギンは守っても人間は守らない」

「そうです。ですが大福を守るために必要ならば、人間も守ります」

「ほお。冷酷だな。実に冷酷だ。しかし最適解だ」

 さすがの海田も体を固くし、スミスは完全に無表情になった。しばらく黙ってから、座卓に頬杖をつき海田の目を見た。

「わかった。君を日本支部の嘱託という事にしよう」

 海田も黙ってスミスの目を見た。青い瞳には、何の感情も浮かんでいない。海田は今は諜報局とは無関係だし、スミスは既に上司ではない。だが、それらはスミスにとっては一切関係ないのだ。


 海田はテーブルにコップを置いた。スミスが譲歩した以上、抵抗はここまでだ。ずっと昔、新入りの諜報員として日本支部でスミス部長に笑顔で迎えられたあの時から、こうなる事は決まっていたのだろう。


「……わかりました。嘱託の諜報員として戻ります。ただ、大福の事を最優先とするのだけは認めてください」

 スミスは無表情のまま即答した。

「いいよ」

「嘱託報酬はたっぷり頂きますよ」

 身体を起こし、スミスはにっこりと笑った。

「もちろん。さてと。海田君、仲居さんにデザートのアイスクリームを頼んでよ。僕はバニラがいいな」


 翌朝からスミスは思う存分に人鳥温泉街の滞在を楽しみ、歩き回った。

 あちこちの温泉宿の温泉を巡り、ケーキ屋「スチームライジング」のアップルパイを気に入って買い占め、イタリア料理屋「フォンフォン・カリドス」でディナーを楽しみ、和菓子屋「満載堂」の店先で買った温泉饅頭を食べながら人鳥神社まで行ってお祓いを受け、仲良くなったペンギンの大福と並んで温泉街を散策した。

 少し離れた場所にある古本屋&和風カフェ『バルバルネウム』では、古本を何冊も買い込みカフェで店主と読書談議で盛り上がった。


 数日後の人鳥温泉街を去る日。スミスは「人鳥土産物屋」の店先のパイプ椅子に座り込んでいた。

「全宇宙征服連盟日本支部の建物にも行ったけど、所長は不在だったみたい。一度会ってみたかったなあ」

 海田はしかめ面をして見せた。

「それは助かりました。いきなり諜報局の親玉が現れたら、後で俺が所長に嫌味を言われまくりますよ」

 スミスは大福の頭をそっと撫で、大福は羽を小さく振った。

「大福君は良い子だね。婚約者は月面都市にいるんだって? 時間があれば動物園に行ってもいいな」

 海田は少し驚いた。スミスは宇宙旅行をひどく嫌っていて、必要がある時は部下を派遣していたからだ。

「月に行くんですか?」

 スミスは軽く肩をすくめた。

「うん、近いうちに。あっちにつまらない用事が出来てね」

 確かに中央諜報局には月面都市支部も存在する。しかし、規模が大きいせいかしばしば地球の中枢部と揉める存在でもあった。スミスが直接行くほどの大きなトラブルが発生したのだろう。

「くれぐれも気を付けてくださいよ。月面都市はこっちと全く違いますからね」

「うん、そうだね。さて時間だ。そろそろ出発しよう」

 スミスは立ち上がって、ニッコリ笑った。真っ白な毛皮のロングコート、白い靴。首に白いカシミアのマフラーを巻き付ける。

「ここは本当にこぢんまりとした良い所だね。君が気に入ったのもわかるような気がする。また大福君に会いに来るよ。じゃあね」

 そう言ってスミスは手を振ると、さっさと店を出て行った。

 海田は動かなかったが、ペンギンの大福は店の前の道路に立ってスミスを見送った。


 スミスは振り向きもせずにすたすたと歩き、その後ろ姿はすぐに見えなくなった。


 冷たい風を背に大福はテトテトと店内に戻り、椅子に座った海田の膝に頭を乗せた。

 スミスとは仲良くなったし、大好きな人間だ。でも見えない場所に行ってくれて、実はほっとしていた。

 あの人間が、何だか海田をどこか遠くに連れ去ってしまうような感じがして、ずっと不安だったのだ。笑顔の海田に軽く頭を叩いてもらい、大福はようやく安心した。

 海田はどこにも行かない。ずっとこの店で、ずっと自分を守ってくれる……。


 中央広場では、大きなツリーを建てる準備が始まっていた。

 今年も、人鳥温泉街にクリスマスがやって来る。

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