あの場所に埋まっていることなんて誰もしらない

クライングフリーマン

あの場所に埋まっていることなんて誰もしらない

 ============= フィクションです ==================

 俺の名前は宮前洋一。言わずと知れた、低調会長だ。

 俺はThe IIIImmの原罪官僚信仰系より、年貢大臣よりエライ。

 だから、隠し預金、隠し財産、隠し妻、隠し子。

 誰も知らない知られちゃいけない。

 二本銀行。

 今日も、俺は「残高確認」に行く。

 頭取室に入る。顔認証だ。

 部屋に入ると、入り組んだ壁の前に行く。

 顔認証で、『どんでん返し』が開く。

 秘密のエレベーターのドアがある。

『顔認証』でエレベーターは降りて行く。

 そこは『別世界』。隣国の『乙姫宮』と繋がっているのだ。

『乙姫宮』に行くと、乙姫2号が出迎える。乙姫2号は、俺の妾だ。

 アンドロイドなのだが、セックスが上手い。

 そして、子供まで産まれた。

『有事』?『戦争』?ここに逃げ込めば安心だ。

 隠し財産は、また増えていた。

 暫く滞在して、自分の家に帰ることにした。

 乙姫2号は、俺にカギを渡した。

「新しいセキュリティーキーです。」


 二本銀行地下に戻ると、開かない。顔パスでエレベーターが降りて来る筈なのに。

 鍵穴がある。そうか。システムがバージョンアップしたんだ。

 カギを鍵穴に差し込む。

 エレベーターが動き始めた。

 やっぱり。俺のカンは冴えている。

 エレベーターを降りて、出口を探すが、見つからない。

 暫く行くと、ロボットがいたから尋ねる。

「ああ。『円』は『元』に変わったんです。あなたは、この『ハネ』の所にいます。正面玄関は、この『また』になった所です。一緒に行きましょう。」

 俺とロボットが玄関に着いた時、地震が起きた。

 俺は、慌てて玄関を出ようとした。

「外は危険です。」と、ロボットが言った。

 ガラスの壁越しに見えたのはミサイルだった。

 ミサイルがガラスの壁に激突すると、地面が沈んで行った。


「とうとう、元が暴落した。」とロボットは言い、動かなくなった。

 俺も生き埋めで動けなくなった。


 誰か、誰か説明してくれ!!!!!!!


「やっぱり、役に立たないな、このハゲ。」


 どこかからそんな声が聞こえて、俺は意識を失った。


 多分、誰も知らない。俺が『元』の下に埋まっているなんて。


 ―完―


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あの場所に埋まっていることなんて誰もしらない クライングフリーマン @dansan01

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