プロローグ ジャニ系ヤリの問いかけるもの

第2話 ヤリの素朴な疑問

続きだぜ。

1972年、ニューギニアのビーチを歩いてたら、

現地の政治家で「ヤリ」って名前のイケメンが横に並んできたんだって。

ヤリは学校も高校までしか出てなくて、

一生ニューギニアから出たことないのに、

目がギラギラしてて、カリスマ全開で、

「なあ白人さん、お前らなんであんなにモノ持ってんだよ?

俺たちニューギニア人は自分のモノほとんどねぇじゃん。

なんでだよ?」

って、いきなり喉奥まで突き刺さる質問ブチかましてくる。

この一言が、ダイアモンドの人生を完全に変えたんだぜ。

当時のニューギニア人ってまだ石器時代レベルで、

白人は鉄の斧とかマッチとか医薬品とか持ってきて、

それを全部まとめて「Cargo(積み荷)」って呼んでた。

で、白人どもは「原始人www」って見下してたけど、

ヤリみたいな奴は頭のキレが完全に白人以上で、

「俺らの方がバカじゃねぇのはわかってる。

でもなんでお前らだけあんなに発展してんだよ?」

って、ガンガン詰めてくる。

マジでこれ、俺がよく感じることと一緒だぜ。

俺らゲイのウリ坊とか、見た目マッチョで頭も悪くねぇのに、

ノンケの金持ちリーマンに「いくら?」って値段つけられて、

結局向こうが金と権力持ってて俺らはケツ開くしかない……

みたいな、あの理不尽な格差。

ヤリの質問って、まさに人類史最大の「なんでだよ!?」なんだよ。


なんでどこかは鉄器と文字持って帝国作って

どこかは石器のまま狩猟採集で終わって

なんで白人が世界征服しちまったのか?


ダイアモンドはこの質問に25年間頭抱えて、

最終的にこの本で答えてる。

俺、種まみれの腹抱えながら読んでて、

「ああ……俺がこんな淫獣になったのだって、

結局ヤリの質問と同じじゃねぇか」

って、震えた。

生まれも環境も運も全部違って、

俺らはただその差を受け入れるしかねぇ。

でもヤリはそれを真正面からぶつけてきた。

このプロローグ読んだ瞬間、

俺の中で何かが完全に壊れた。

そして同時に、めちゃくちゃ興奮した。

ヤリの「なんでだよ?」は、

俺が毎晩ケツ開きながら思ってる

「なんで俺はこうなんだよ?」

と完全に同じ声だったからだ。

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