いじめによって心を閉ざした少年が、廃校で出会ったのは有名なおかっぱ頭の「トイレの花子さん」……ではなかった。
スカジャンを羽織り、自由を愛する自称・最先端(?)の幽霊「華さん」だった。
主人公の少年に気さくに接する華さんをはじめ、現代的にアップデートされた「七不思議」たちの姿はコミカルでいて、どこか温かく感じました。
「普通」という言葉に縛られ、自分を「ホビット」と卑下していた少年が、華さんのぶっきらぼうな優しさに触れ、自分の足で一歩を踏み出す姿が丁寧に描写されていて良かったです。ジャンルとしてはホラーだけど、どこか爽快な読後感が味わえる良作です。
不登校の主人公は、自信をつけるために毎晩ひとりで廃校のトイレへ向かいます。
トイレの花子さんに会いに……。
けれど、怖さに負けてすぐに帰ってしまう日々。
ところがある日、 そこへ現れるのは、伝説の“花子さん”を吹き飛ばす華さん
スカジャン姿で颯爽と現れる華さんは、怪談の象徴である“花子さん”を払拭するほどの存在感。
威勢がよくて、でもどこか温かくて、主人公の世界に風穴を開けるようなキャラクターです。
彼女の登場によって、廃校はただの恐怖の場所ではなく、主人公が“変わるための舞台”へと変わっていきます。
華さんとの会話や時間は、主人公にとって小さな勇気の積み重ね。
誰かに認められること、寄り添われることが、こんなにも人を変えるのだと感じさせてくれます。
やがて彼は学校へ戻り、いじめにも立ち向かえる“自分”を取り戻していく。
その過程がとても自然で、私も一緒に背中を押されるようでした。
是非、ご覧ください。
おススメです!
「トイレの花子さん」の都市伝説は色々あれど、ここまで激変しているのもなかなか珍しいです。
時代に合わせてのアップデートとは言うものの、これが令和版ですか。
ちょっと情報の収集方向が偏っちゃいませんかね?
そんなバージョンアップが行われているとはつゆ知らず、主人公の少年は度胸試しのために花子さん改め華さんに合おうとします。
……まぁ、不良相手にビビらず話ができるようになったと考えれば、彼の度胸試しは成功しているとも見れるな?
いつしか主人公と華さんの間には、友情とでも呼ぶべきかけがえのない関係性が結ばれます。
だからこそ腹に据えかねるものがあったのでしょうね。
友のために怒る主人公、大丈夫、君は立派に成長しています。
これは、一人の臆病な少年が、なけなしの勇気で掴んだ大切なものと、それを守るための奮闘劇です。
ケラケラ笑って、少しだけ寂しくて泣いて、そしてまた最後に笑いましょう。
作者様はホーラーテイストを得意とする作風の方のようです。
しかい今回、書かれた作品は現代ファンタジー。
怪談の要素はあれけれど、どちらかというとモダンホラー。ウィットとユーモアーに富んでいて、あっという間に前編・後編が読めてしまいます。
今のリアルを書きながら。
普遍の「勇気を出す」ことを丁寧に描く。
もちろん、そこも読んでいて心が震えるのですが。
トイレの花子さん改め(改められるのか!)
廃校の華さん。
惚れちゃうってくらい男前で。
その華さんを取り巻く、Another七不思議達も思わず、くすっとしちゃう。
特に二宮金次郎氏。
「take it so so」ってRAPして欲しい(個人的願望)
彼らの暖かさが、本当に素晴らしくて。
それ以降、ラストにかけての展開が、青春から大人への自立を描いているような気がして。
だからこそ、ラストのラストがマジ最高!
青春はまだまだ終わらないぜが詰め込まれている気がします。
ぜひ、ご一読を。
短編、かくあるべきが詰め込まれた作品でした!
時代が変れば怪談の定義も変る。クールでPOPな「ハナコ」さん最高です!