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「檜垣先生、彼女百王華の幼馴染なんですけれど、アメリカ育ちで百王華同様コミュニケーションの取り方がアメリカ流で、百王華自身も幼い頃から彼女にべったりだったので、彼女の身の安全と牽制のためにまず一戦交えてもらおうかと。学力に関してはそろそろテストがあるのでそこではっきりするでしょうし。良いでしょうか?」

「交換留学生が安全に学院生活を送るためでしたら、仕方がないですね。」


雅子ちゃんの言わんとすることはなんとなく理解ができたのだろう。

一応私とディは留学に際して受けた試験は全教科満点フルマークだったし、学校のテストも楽勝だと思っているのだろう。


「といわけで、龍、再会早々にいつも通りのコミュニケーションをしたせいで、広まった噂がある。から、コテンパンに負けてこい。」

「噂・・・?え?まさか、もう?!」

「女子の噂は流れるのが早いということだ。特にブリリオに関してはな。久しぶりに1on1をしろと言ってるんだ。お互い全力でやれるだろう?久々に。」

「俺がなんで負けるの前提な訳?」

「龍が今までソフィに勝ったことがあったか?少なくとも私の記憶にはないが。」


ぶはっと笑い出したのはディ。

どうやらこの2人の会話が珍しくツボにハマったらしい。


「私はアップ終わってるけど、龍はまだでしょう?」

「あぁ。」

「待ってるから早くして。」


スパッというと、龍はアップを始めた。

それから、私と龍の試合をするからと試合に使うハーフコートの周りをぐるっと囲むように生徒達が集められた。

ものすごくやりづらいなぁ。

なんて思っていたら、ディから頑張ってと頬にキスをされて、お互いの拳をコツンとぶつけた。

バスケって楽しむもんじゃないの?

と思いながらコートに入る。

牽制って、女子特有のネチネチしたやつかなぁ。

耐性あるからある程度大丈夫なんだけどなんだけどなぁ。

一番の問題といえば、目の前にいる龍。

笑ってはいるけれど、完全に不機嫌ですというオーラが出ている。

みんなきゃあきゃあ言ってるけど、不機嫌って気づいている人いるの?

って思う。

雅子ちゃんは完全に面白がってる。


「面白がってる?」

「いや?久々に2人の試合が見られるから楽しみにしている。」

「あ、それは俺も楽しみ。」

「うっそだぁ。明らかに不機嫌じゃん。でも、私負けないから。」


ニヤリと笑えば、なぜか2人のテンションが上がった。


「ソフィ裏と表どっち?」

「表」

「じゃあ、俺が裏だな。」


雅子ちゃんに聞かれて表と答える。

身長差が20cm以上あるから、ジャンプボールは明らかに不公平なので、コイントスでオフェンスかディフェンスかを決める。

雅子ちゃんの手にのっているコインは“表”。

私のオフェンスから始まる。


「フィー、全力でこいよ?」

「身の安全がかかっているのなら、全力全開でいかせていただきます!」


雅子ちゃんのホイッスルの合図で1on1が開始する。

だん!!

と思いっきりボールをついて龍のそばをドリブルで流れるようにすり抜ける。


「速い!」

「相変わらず・・・!」


雅子ちゃん達の声が聞こえた。

3ポイントラインに入ると同時に、龍が私にいついてきて高いディフェンスが入る。

相変わらず兄さん達並みに飛ぶなぁと思いながらも、そのまま体勢を横にして龍の脇下からゴールを目掛けてボールを放つと。ボールは綺麗な弧を描きそのままネットをくぐった。

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