おわりに

放課後のチャイム

 あの愛おしい日々でさえ、私は手放さなければいけない。

 今までも思い出も。これから創るはずだった思い出も。全てを忘れて次に進まなきゃいけない。だから辞める、が一番正しい。


 心の中に潜む後悔が、朝の浅い眠りの中で何度も蘇る。私はその度に泣きたい気持ちになる。もう戻れない愛おしい日々が、たまらなく恋しくなる。

 でも、夢は覚めなければいけない。青春は終わらなければいけない。夢も青春もずっと続くことはない。


 大丈夫。

 夢はもう醒めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

放課後のチャイム 暁流多 利他 @Kaworu0913

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画