ニウイさんが基本だるいのに、仕事になると別人みたいに速いのがかっこいいです。ギュプルも便利でかわいくて、投げられても律儀なのが好きでした。雑用みたいな依頼をちゃんとやる理由が「街の居場所」ってところが、地味だけど強いです。イセリアさんが最初は嫌な人なのに、戦場で心が折れかけてから変わっていくのも良かったです。掃除道具で魔物をぶっ飛ばすのが絵面が強くて、最後の「影のヒーロー」って言葉がすごく合ってました。再スタートの空気もあたたかくて、次も読みたいです。
誰もいない家で、玄関を閉める前に呟く言葉に、彼女のだるそうな表の顔の裏にある亡き深い愛と意志を見る。正義感とは違う、彼女の日常の線上で力を振るう姿に魅せられる。活躍を面倒と吐き捨てるドライさこそが、始末屋としての矜持なのか────
気だるげで言葉遣いの荒い女性、ニウイ・ブラッシュフェルは人呼んで【始末屋】ニウイ。その言動に反して街の人からは人気のある彼女。ニウイの人気の理由とは、気になるお話です。短編ながら登場人物が上手く配置されています。少ない出番でも活き活きと精彩を放つ人々とニウイの交流も楽しい。もちろん【始末屋】たる由縁の見せ場もあります。ニウイは今日も残業か!?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(117文字)
表層は軽く、日常の会話劇のように進むのに、その奥にしっかりとした骨格が通っている点が印象的でした。人物同士の掛け合いが柔らかい空気を保ちながらも、街の視線や小さな溜めが物語全体の支柱になり、読後感を自然に形づくっています。軽やかに読めるのに、読み終えたあとに構造の輪郭が静かに残る、そんな二重の手触りが作品の魅力として立ち上がっていました。