クリスマス・ベルの鳴る時に
李夢檸檬
冷血なるクリスマス
子供の頃、御母さんはよく、
「十二月二十五日はクリスマスと呼ばれるのだけれど、
祖父は、
幼少期、物心が付いた
「クリスマスはね、危険な日なの。皆、平然と外を歩いているけれど、本当はとても苦しいの。二十四日の午後から、段々と気温が下がっていって、二十五日には、
長々と説明を続けた後に、御母さんは続けて、毎度必ずサンタクロースの話をする。
「二十四日の夜には、サンタクロースさんが我が家にやってくるけれど、二十二時
サンタクロースは唯一、私が欲しい物を
今となっては、母の
初めに、街を駆けてみようと思った。クリスマスに染まった町は格別に凍える寒さらしいが、
クリスマスがやって来た。朝目覚めた時、感覚が
外は思ったよりも味気無かった。期待外れと云うべきか、くだらないと云うべきか。喫茶店の在る商店街
町を歩いていて、何だか悲しい気分になった。町は白一色、薄められた白色の絵具を塗りたくられたみたいに染まっていて、人々の行き交う姿と、建物と、発せられる光、
喫茶店に着いて、中に入る。入店音、付けられた小さなベルが鳴って、店主と共に出迎えて
どのような時でも必ず座っている窓辺の席に座って、
注文をした時、視線を外しながらに見た
あの白い無数の結晶は、
完食した後、会計を済ませて外へ出た。食事を終える最後の一口
駅へ向かった。人は
電車に乗って、
隣町に到着した。電車から降り、
改札を出る。雪は未だ降り続いている。人々の
町を歩いて、人々は
言うなれば
広々とした
母親が店員に何かを
洋菓子店の扉が開けられて、外と内部が同じ空間になった、
クリスマス・ベルの鳴る時に 李夢檸檬 @ribo-lemon
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