アニメ声なら、こんなストレス発散で?
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 アニメ声優さんたちの何がつらいって…、「声」を使いまわされることで…ストレスたまって…
リア充って、何?
「アニメの世界の日本でなら、楽しく笑って死ねそう?…無理か」
バブルというやつらに勝ち逃げされたる負け組には、ごもっともな悩みです。
「死にたい」
弱音をはくと、まわりは言う。
「君、新卒?若いんだから、がんばれ!気を楽に!ポジティブ、ポジティブ!」
人生楽勝世代に言われると、かえって落ち込む。
次世代の苦しみ、わかっていますか?
ぶらり、外出。
引きこもらないのは、我ながらポジティブで良いところ?
…と、道中で、壁を白一色に塗られた平屋建ての物件を発見。
玄関脇に立っているのぼりに、こう書かれていて面白い。
「ようこそ、ポジティブハウスへ」
は?
この家って、モデルハウス?
玄関のドアは、すぐに開いた。
ポジティブどころか不用心で、鍵はかかっていない様子。
中に入ると、室内のどこかからアニメ声が流れてきた。
「ようこそ!ポジティブハウスの、ポジティブ体験!」
おお…。
好きなヒロイン系アニメを思い出させる声で、萌えて絶妙。
「キター!ポジティブに、なれそう」
が、甘すぎる声には油断禁物。
「いかがです?私を、探しにきて!ポジティブになれるあなたを、もっと見せて!」
う…。
「探すぞ!どこかに、音声じゃないリアル少女がいるんじゃないか?」
気付けば、不安でいっぱいだった声がポジティブ変化。
ただ、ハウス内に他人は見つからず。
「夜も近い…」
仕方がなく、帰宅しようとハウスの玄関を外に開け放つと…。
「ぎゃっ!」
モデル関係とは遠そうなパンチパーマおばさんが、立っていた。
「ポジティブハウスのご利用、ありがとうございました。○○万円いただきます」
聞かされ腹が立つが、良い声だ。
ハウスの中で聞いたのは、この人の声?
「そうだ。声優って、歳をとっても若い子の声が出せて…」
じゃない!
問題は、そこじゃない!
「あなた、新卒さん?」
ここは、一体何のハウスなんだ。
「…」
「あたしの声を聞いて、ポジティブになれた?」
「いえ、もう死にたい」
「何を言います!しっかり生きて、それから死になさい!」
「そ、そのセリフ!萌える~。もう、死にたくなくなった。ポジティブに、生きます」
「では…」
「はい?」
「○○万円払ってください」
声優カツアゲハウスでした。
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