『辺境の森に住む「邪神様」の正体、実はただの人間（隠居したい元宮廷魔術師）なんだが　～「祟りを鎮めてください」と聖女が送られてきたので、とりあえず茶菓子を出して帰らせた～』

国の英雄だった宮廷魔術師ノックス（３２歳）は、過労と縁談に嫌気が差し、死を偽装して辺境の森へ隠居した。 悠々自適なスローライフを送るため、畑に強力な「獣害対策の結界」を張ったのだが……その魔力が強すぎて、王国に「伝説の邪神が復活した」と勘違いされてしまう。

「鎮まりたまえ、邪神よ！」 怯える王国から、生贄として送られてきた薄幸の聖女ルミア。 ノックスは彼女に毒気のないクッキーと紅茶を出し、「まあ落ち着け」と優しく諭すのだが――。

「こ、この呪い（首輪）を一瞬で……！？ やはり貴方様は邪神様です！ 一生ついていきます！」

勘違いが加速し、勇者や国王まで巻き込んだ、最強隠居魔術師のドタバタ・スローライフ！