第44話


第44話

私、サムライ道のきよしは学園生活など無縁なRPGの世界へと叩き込まれる手記役

そして英雄になる予定だったハロルド氏は、債務超過の街から追放されたかもだが

とにかくヒーローズバトルにはならん脇役の宿命! いいから続きをはよしろとな

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「あら? ひょっとしたらメンタル的にはあまり強靭ではないのかもよ」マーシャ

「それな、ボスだけ例外なんか知らんけど チョイ書き勢では直ぐに折れるんや」


おおっと、どういう事か 敵の忍者と術師のマダムは落胆顔で戦意喪失ではないか

考える頭の無いゾンビ君を集中攻撃に出たメンバーだよ、統制が取れてない群れだ

筆代わりのムチを振るいながら怒号で叱咤する闇の組織さん 逆に辞める流れでは

ここはいい部分を見つけて褒めるべきなのに、これがパワハラの実態 上司がクソ


「何? モームリと言わずにイテクレヤだと、現実問題には関与せんぞ儂は」仙人

「タフでなくては戦場では生き残れない! 敵勢には精神的ダメージが効いてる」


親指を俺に向けてくれるならいいねの証・・・ところが一見さんで終わるのが定説

継続して次の来場を期待するのは甘い、まずランキング上位にしか興味はいかんし

常連定期が後押ししてくれないとモチベーションが持たない、つまりは未完の危機


「バカめ! どうせ貴様等も一巻分で見放されるのだ、ここで死闘を書こうがムダ

ほらほらどうした! 適当に愚痴を吐き捨ててもう打ち切りにしてしまえ」の逆襲


つーわけだからバトル部分はカットされた、結論から申し上げますとタコ殴りの刑

自分で書くなと言ったもんで 結果は指定されてないんだな、勝手に進行してゆく

退社届など無くいつの間にか除籍していた若手、自らが敗因を招いていた失態――


「いいのか貴様等、我々とB・ウィドウを同時に相手にして クク、予想外だった

精霊石が欲しいなら取ればいい・・・どうせ人間には使いこなせまい」の捨て台詞

「! 消えおった、バジオーメンとは何者かワシは良く分らんが 敵対組織なのか

砂漠に居た連中とは組んでない様じゃ、黒騎士団の手下は生贄の山頂とな」リオ師


ああそうさ、俺には繊細な説明文など向いてない 誰かが喋って周囲に伝える流れ

散らばってる白骨は幹部とは思えないぜ、末端の兵じゃねえの? 意見のある人は


「きよし先生さ、一人称視点の負担を仲間に押し付けるのはどうかと思うのよねー

ゼルが仮面の男ならこんな場所でやられないって、私は民の解放を信じる!」ラン

「は? とんちんかんな事言ってないで宝を回収しなさい、すぐ脱線しようとして

活躍はやっぱり薄かった火山ね 奥にそれらしき箱が見えるわ、んじゃ宜しく☆」


・・・なあ皆さん、ここで俺達はボスを倒して炎の精霊石を奪取したと思うだろ?

「中身はたったの1ゴールドだな」やられたわ 敵は渡す気はさらさら無かったぜ

こうして重要アイテムは奪われた、当然メンバーは激怒する 外装の箱だけは豪華

鞄に吸い取る予定だった魔女さんはババア顔を露呈する醜悪、そして殴られたんだ


「しゃあない展開やな、地上にワープは用意されてへん場所やねん 帰りは徒歩で

余計なダメージを食らって ざまぁは誰だったんよってオチかいな」巫女が邪魔を

「やっぱリーダー格じゃない様だね♪ しばらく腫れた顔面で山を降るといいよ」


普通はポーションを渡してくれるのがパーティーの絆だと問いたい! 納得いかん

わざわざ王都から来て、無駄足の依頼じゃねえか・・・石板を擦ったが枯れた様だ

つまり身体が痛いままです 武士が仏頂面な理由を考えてくれ、常に我慢をしてる

マーシャにお返しをされた屈辱の回 下山中は逃げの作戦、コスパが悪すぎなんで

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           現状に対する不満は更に加速する帰り足

「ここを降れば麓へ戻る事が出来るわけだ、だが知らない影が塞いでる」ジャンゴ

「先はどないしますの、きよし! 6人でへばってたら本末転倒なんやで」嫌な予感


メンバーがうろたえるのも無理はない(笑)正直に言ってこれ以上の苦行は勘弁だ

炎の精霊石は持ち逃げされた、加えて誰かが現場に送り込まれていた感覚が過った

俺が眼にしたのは男女のコンビ 片方は拳で語る格闘タイプ、もう一人は魔術系か


「私の名前はウル、こっちの筋肉量な男はリックよ 錬金術師が手助けに行けって

・・・世の中は資金を出せる人物が予定を決めてゆく、貧困パーティー見え見え」

「こいつ!? 氷の三角帽だわ、どっかで会ってるかしら 覚えてないから当然」


マーシャとは得意属性が真逆、リオ師ほど敬遠ではなさそうだが不和な関係性では

魔女さんは敵を作りやすい性格かもだ! 日頃から体罰を受けている、更に増員案

「パワーなら俺以外ありえないぜ~」新規の格闘野郎に執筆を邪魔される始末だよ

肉体派の彼は仙人さんと知り合いの様子・・・俺は詳細を知らんのだ 脇役だから


「よう喋らんでええで、どうせ外見を詳しく説明はせんのや 時間でっせ、先生」


こうして強制参加の8人構成となりました、何時もの如く下段蹴りを捌きつつ嘆く!


             ~異界の覇道記 WEB版 次回へ~

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